そらあみ1日目。今日、初日に編んだ人はなんと30人。ただ見学に来た人も数えれば来場者数はもう少し多くなるだろう。想定以上の人数でヒミングアートセンターが賑わった。
集った人は、日東製網、漁師、親子、高校生、大学生、商工会議所青年部、地元のおじちゃん、地元のおばちゃん、そしてヒミングスタッフ。いやぁ、一言で言うと大盛況でギュウギュウでした。初日にこれだけの人が集まっていただけるなんて、ほんとにありがたい限りです。幅広く告知してくださったヒミングスタッフの尽力に感謝。
大人数に少々戸惑いながら13時にスタートしたワークショップの流れは、最初に各地で行ってきた《そらあみ》のこれまでの経緯や、プロジェクトコンセプトについて簡単に紹介させてもらい、続けて、ゲストとして来ていただいた日東製網(日本を代表する網のトップメーカーで氷見の定置網もつくっている)の方や、地元定置網漁の船頭の方に氷見ならではの網や定置網漁に関する話を聞き、その後、実際に網を編む体験をし、15時から大漁鍋がふるまわれた。
日東製網の方や定置網漁の船頭さんからの話でワークショップの初日に聞く話として一番興味深かったのは、プロの現場でも網を修理する時は、基本的には同じやり方であるということだった。誰かが言う「ここで編み方を覚えたら、就職先ができるな(笑)」。辺りに笑い声が響いた。編みはじめると、編み方を覚えた誰かが、隣りの誰かに教え、皆真剣に編んでいた。
どっかでおじちゃんが言う「ありゃ。これ10目でなく9目になっとる」。また別のおじちゃんが言う「あんたそりゃ解かんといかんな」。また別のおじちゃんが言う「みんな静かに編んどると思うとったら、解いとるやろ?」。辺りに笑いが起きる。「ここをしっかりつまんで…」「全体を引っ張るように…」「次何色にする?」「はさみあるか?」「あら、また間違えとる(笑)」「ここってこれでいいんですか?」「先生ー、ちょっと見てー」
終始にぎやかで温かい雰囲気があった。網がそうさせるのか?場所がそうさせるのか?集った人が面白いのか?氷見の言葉が温かいのか?
三宅島で出会った92歳の漁師が言っていた言葉が頭をよぎった「網は人を寄せる」。
大漁鍋には、ホウボウ、フグ、シマダイ、堀野商店の味噌(ヒミングアートセンターの拠点の倉のオーナー)が入っていた。皆で網を編んで一緒に食べる大漁鍋は格別に美味しいものであった。
初日としては最高のスタートをきった。
午前中の準備の段階から、地元のおじちゃんと大学生が来てくれました。
編みはじめのきっかけづくり。
大賑わいです。
網は人を寄せる。