くすのかきあげ前夜

太宰府29日目。くすかき21日目。いよいよ明日は、くすかき最終日。「くすのかきあげ」が行われる。

 

早朝くすかきに集ったみんなから静かな気持の盛り上がりと、適度な緊張感が伝わってくる。

 

全ては明日のため。この三週間、朝6時半と夕方4時に樟落葉を掻き、大きな掻き山へと成長させてきた。土日は樟落葉から樟脳を抽出したり、落葉を厳選し袋につめたり香りの結晶をつくってきた。

 

また、《日々のくすかき》を通して身体を《くすのかきあげ》に向けて作り込んできた。そして何より、掻き手同士の関係性を深めてきた。

 

これら三週間の全てのプロセスが明日の《くすのかきあげ》で昇華される。

 

明日、今年の《千年樟》が描き出される一年に一度の瞬間を迎える。

 

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それぞれに落葉を掻き、場を整え、明日のくすのかきあげに向けて、自分の心身の仕上がりを確認。

 

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年齢は関係ない。朝の光の中、落葉と場を見つめ、今年の自分をみつめる。

 

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今年から新たに導入される「特大松葉ほうき」。第四幕「葉っぱが落ちてくる場所をつくる」で、目立て(縞模様を入れる)象徴として登場します。一般的な松葉ほうきと使い勝手が違うので当番長三名で塩梅の確認中。

 

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静かな朝でありながらも、明日にかける意気込みが伝わってくる。

 

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だいぶ枝が多くなりました。枝が落ちると落葉が終わるサインです。

 

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美しい、、、。今年の天神広場との関係も十分に整いました。明日、ちょうどこの場所の中央に千年樟を描き出します。

 

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夕方、かつて千年樟が実在した場所に柵設置完了!現存する樟を根踏みから守るために設置してある柵と同じデザインになっています。

 

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夜の山かげ亭。樟脳をパッケージし、全国のくすかき寄付者にお送りする「樟香舟」の最終作業中。明日の「くすのかきあげ」が早朝6時半からということもあり、前日からの宿泊者が増え、お手伝いのおかげで作業がはかどります。今夜、山かげ亭には、東京から四名。静岡から一名。千葉から一名。少し離れた福岡県内から一名。計七名が宿泊します。

 

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完成した「樟香舟」。これから全国のくすかき寄付者の元へ旅立つと共に、明日の《くすかき奉告祭》では、御本殿にて天神様に奉納されます。