一年間、待っていたという電話

太宰府15日目。くすかき7日目。今日は朝から1日雨。朝と夕の《くすかき》はできなかった。日中は鬼すべ堂で、非公式の「くすのこうたき」(=樟脳づくり)を行った。実は毎年、平日にこうして時折樟脳づくりを外向けではなく、内々でしている。公には会期中の土日で全5回行うのだが、失敗したり、収穫量が十分でない可能性があるので、量を確保する保険としてやっているのだ。

 

夕方、樟脳づくりを終え、滞在先の山かげ亭に到着すると、電話が鳴った。北九州からの電話だった。声色と話し方で年輩の女性だということが想像できた。丁寧で優しそうな声だった。

 

内容は、《くすかき》に参加しようと思っているものなのですが、、、。去年も寄付をしたいと思ったのですが、チラシを見て知った時にはもう会期が終わってしまっていて、、、。今年こそは参加して、寄付もしようって思って、ずっと待っていたんです。でも北九州は太宰府からは離れているし、週末の「くすのこうたき」と「夕方のくすかき」くらいにしか参加できなさそうなのですが、、、行ってもいいですか。というものだった。

 

もちろん歓迎である。一年間待っていてくれたなんて!!!しかも北九州の方が!!!素直に嬉しい。

 

毎年、《くすかき》には遠くからの参加者も訪れる。土日を利用して数日滞在して《くすかき》に参加して、太宰府や福岡を観光していく。朝の《くすかき》は早朝6時半からだが7時には終わる。その後は時間を有効に使えるというわけだ。今年もすでに、鳥取、千葉といった遠方からの家族参加があった。

 

観光とは違う土地への入口として《くすかき》は機能している。

 

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雨の天神広場と樟。