芳樟袋の葉っぱ詰めに感じる未来

太宰府6日目。くすかき3日前。今日は朝から一日中雨。雨の日は樟の葉は掻かない。理由は葉っぱが泥だらけになってしまうから。それでもやっぱり気になって、8時頃境内へ。雨の日は流石の太宰府天満宮も朝の参拝は少なく、どこかひっそりとしていた。

 

ここ数日温かく、新芽が芽吹きはじめた直後の雨だったので、雨の影響もありかなり落葉が目立ったが、様子を確認して、朝拝に参加し、レジデンスである山かげ亭にもどり、芳樟袋の葉っぱ詰めを行った。

 

【芳樟袋(ほうしょうぶくろ)】

くすかきで集めた一年間の記憶を宿す樟の葉を布で包んだ匂い袋。

古くは平安時代から芳香・防虫剤として使われてきました。

時間が経っても手で袋を揉むと再び香りが立ち上がります。

 

生地は、太宰府天満宮ともお付き合いのある中川政七商店が、プロジェクトに賛同してくださり、ご提供いただいている。仕立ては、プロジェクトスタッフの飯高さんが担当し、一袋一袋手縫いで制作している。

その袋に、太宰府天満宮の落ちたての樟の葉を詰める。こうしてできた芳樟袋を案内所にて販売してもらう。そして、その収益をプロジェクトの運営資金に充てるという方法である。アイデアを出し、実現させてくれた権宮司さんと関係する皆様に感謝である。太宰府の季節のお土産として、くすかきシーズンのみの限定販売。全国に太宰府の樟の香りを届けるというイメージを大切にしている。

 

一袋に樟の葉が20枚くらい入るのだが、大きさを揃えたり、綺麗に重ねたりけっこうな手間ひまがかかる。そんな葉っぱ詰めのお手伝いに咲希ちゃんが来てくれた。咲希ちゃんは今年の春から小学5年生。去年のくすかきで初めて会って、一年間楽しみにしていてくれた。裁縫や料理が好きで、こういったことを楽しんでくれる。何より、出来上がった芳樟袋を見て仕上がりの形やバランスを気にする美意識を持っていた。こういった感性は気にならない人は年齢に関係なく気にならないものである。本当に頼もしい仲間である。今年のくすかきカード(「日々のくすかき」参加者にスタンプを押す)のデザインも彼女が自主的にやってくれた。

 

太宰府ではクリエイターの新たな芽が育っています。未来に希望を感じる出会いに感謝している。

 

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雨の心字池と太鼓橋と樟。

 

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天満宮幼稚園の前の樟の葉は毎年真っ赤、

 

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芳樟袋制作中。

 

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こんな感じの紙の封筒に入ります。

 

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種類は全4色。お宮の案内所と宝物殿にて購入可能。季節限定の太宰府みやげに今年の香りを是非どうぞ!

 

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桜がとにかく満開です。

 

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手作りパンの差し入れいただきましたー!ご近所さんに感謝!!!