若葉のように日々変化していく子どもたち

太宰府14日目。くすかき6日目。快晴。青空が広がり、温かく清々しい1日だった。朝の《くすかき》はさすがに長袖だったが、夕方の《くすかき》で再会した時には、小学生たちの多くは半袖だった。

 

彼らを見ていると、その存在は樟若葉と重なって見える。毎朝の光を浴び、薄い葉は朝日を透過し輝いて見え、昨日よりも確実に葉を大きく広げ成長していく。昨日伝えた《くすかき》のチームワークは今日にはできるようになって、自らの意志で友だちを誘ったり、くすかきカード(参加日ごとにスタンプを押す)のデザインを自分でしたり、《くすかき》の歌や踊りをつくって楽しんでいる。昨日と今日とでは、まるで別人のようにすら感じる時がある。

 

彼らには、若葉と同じように、1人1人違った才能の光を感じる。この光が大きく成長していく姿こそ、千年生きる樟の木から学んでいることなのだろう。

 

《くすかき》を通して、ここで作ろうと挑戦していることは、樟の落ち葉を広げかつて存在した千年樟を思い起こしたり、樟の落ち葉から1年の記憶を宿した香りを取り出し結晶化したりといった意味で、過去を集め、その過去から浮かび上がってくる様々な知恵や才能といった、かつて生きた命の輝きといった意味での光の結晶を、今を生きる我々が受け止め、これからを生きる彼らへ受け渡していくこと。

 

未来をつくるということは、こういうことなのだと考える。

 

夕方の《くすかき》後、少年達は境内の天神広場で野球をはじめた。その風景はかつての天満宮の姿を思い起こさせるものだという。ここが地元でお宮を遊び場として育った神主さんの中には、「自分らが子どもの頃は、よう境内で遊んどったけど、最近はお宮の雰囲気も変わったし、子どもの声が聞こえんで好かん」という声もあった。

 

ここ数日の夕方は、同じその場所に彼らの元気な声が響いている。

 

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チームワークが全体に出てきました。

 

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朝日を浴び、光り輝く樟若葉。

 

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掻き山の大きさも落ち着きました。

 

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夕方のくすかき。葉っぱ集めから場づくりに成長。

 

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葉っぱ以外の枝などを分別。

 

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「ピッチャー投げました!」「打ったー!!!!!」。境内に響く元気な声。