遠くにまた会いたい人ができる幸せ

太宰府17日目。くすかき9日目。快晴。6時半からの朝のくすかき。10時〜15時のくすのこうたき。16時からの夕方のくすかき。今日は日曜日。昨日に引き続き、1日まるまるくすかきDAYだった。

 

週末ということもあって、各地から人が集った1日だった。千葉県から高橋家(子ども2人の4人家族)、別府から江藤夫妻と太宰府に住む孫2人、北九州から1人。そして、地元太宰府のみんな。

 

くすかきにはいろんな世代が参加するが、親子参加がけっこう多い。その中でも小学生と30〜40代の親といった組み合わせが多い印象である。くすかきでは基本的には大人も子どもも同じことをする。もしくは、それぞれの身体や経験に見合ったできることをする。そして、自分で役割をみつけ、この場に自分で自分の居場所をつくる。なので、その時に集った人によって、くすかきは形づくられる。毎日、音楽で言うセッションをしているような感覚がある。美しい音色を奏でたり、リズムがバラバラだったり、いろいろあるから飽きることはない。集った人が互いの音やリズムを出し合っているのだ。

 

そんな音やリズムに例えた、“その人らしさ”というのは、1人1人の行動を見ているととっても興味深い。場で行われることが基本的に単純なので大人の人も、あの人は小さい時もこうだったのだろうな、とか想像しやすい。そして、特に子どもは、はっきりとそのらしさが現れる。

 

黙々とくすかきし、冷静で全体を見て行動できる人。

友だちがいると話に夢中になる人。

話ながらもできる人。

くすかきに来るけど遊んでいる人。

緊張してなかなか話しかけれない人。

誰も気が付かないことに気が付く人。

誰かの手伝いをかって出る人。

いつのまにか来て、いつのまにか帰ってしまう人。

けんかになる人。

泣く人。

笑う人。

走る人。

帰りたくない人。

 

千葉から来た少年は、最初なかなか太宰府の同世代と馴染めなかった。そりゃ今日の今日で当然である。少年は静かにまわりを観察し、少しだけ大きな人にきっかけをつくってもらいながらも、自分で自分の居場所をつくっていった。

 

気が付くと、太宰府の2人の少年と一緒に3人で、薪を抱えて山から降りてきていた。

 

ずいぶん勇気がいったことだろう。毎日来ている地元太宰府の少年に対して、千葉から来たはじめての少年は完全にアウェーの環境。でも、自分なりの方法で、自分のらしさを相手に向かって出すことで、自らの力で乗り越えたのだ。

 

このことはいくつになっても変わらない。誰かと出会うということは勇気のいることである。でも自分を伝える勇気が出せれば、また会っていっしょに時間を過ごしたい人ができる。

 

彼ら少年があの年齢で、遠くに会いたい人ができたのなら、こんなに幸せなことはないだろう。

 

いつの日か、また樟の木の下で、「あれ?どこかで会ったよね?」「もしかして、くすかき?、、、」なんて未来の会話を想像する。

 

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千葉から高橋家の参加。早朝6時半に千葉の人が太宰府の境内で家族で樟の葉を掻いている。

 

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今年で6年目のベテランです。前歯が抜けて、爪の折れた松葉ほうきと自分を重ねる上等テクニック(笑)

 

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くすのこうたきで樟脳を取り出す葉っぱは編み袋に入れるようになりました。なんと編んでつくりました!

 

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昨日の水蒸気蒸留で取り出した樟脳を回収。

 

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けっこうな量です。平均以上とれました。

 

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こっちはわらびが採れました(笑)

 

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太宰府の少年が、千葉の少年に教える。

 

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みんなでお昼ご飯。

 

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葉っぱを芳樟袋に詰めます。