くすかき13日目。今朝も肌寒く落葉は少ない。日中は温かくなり夕方はまずまずの落葉といった1日。
今朝の6時半のくすかきではこんな会話になった。
「地震あったろ?」
「うん。寝とったけど起きた」
「うんとね。お母さんの携帯が鳴ったからね。それで起きた。そしたら地震きた」
「弟2人は寝とって、まったく起きず(笑)」
「熊本大変やろ?」
「知り合いが住んどるけど大丈夫って、、、」
昨夜から今朝にかけて、熊本を震源とする地震があった。ここ数日続いている感じだ。太宰府も震度3〜4といった揺れがあるが、普段の暮らしをしている。もちろん、くすかきもする。
毎年、太宰府の季節の変化を見ている人たちから、今年は変な年だという話を聞く。
まず、樟に関してだが、落葉が早い。そして葉っぱが若干小さい。
神苑管理(庭師)をされている方達に話を聞くと、まず、冬は雪がすごかった(本殿屋根に50㎝以上積もった記録的な大雪)。そして、梅は遅かった。だけど他の植物は全体的に早い。おかしな年だという。来年のくすかきの会期を早めた方が良いか相談すると、来年は元にもどるやろ。とのこと。数十年神苑を見続けてきた人の言葉は信じるに十分な経験と視点がある。
宮司邸の庭を管理されている方の話では、申年(さるどし)は、梅の実の採れる量が少ない変わった年と昔から言われているそうだ。そういう少し自然がおかしくなる年回りなのかもしれないという話を聞いた。昔から伝わる知恵には本質がある。
くすかきに参加している人からは、今年は参道にくるツバメが遅いのか何なのか今時期にしては数が少ない。渡り鳥だから何か異変を感じて来なかったのかねぇ。という話を聞いた。参道を歩いて毎年見続けている人にしか気がつけない視点。植物を食べる虫。虫を食べる鳥。この関係は密接である。
樟も梅もツバメも、何か例年とは違うという事実は、季節の観測者たちからの話でわかってきた。
それが、地震と直接的につながるわけではないが、何かの兆候だったのかもしれない。
テレビやラジオの地震速報もなく、携帯電話への緊急連絡もない時代、人は自然の変化から何かの兆しを読み取って、自然災害に備えていたのかもしれない。ツバメはその兆しを感じたのかもしれない。
自然の変化や異変に気が付けるのは、それを見続けている者のみである。
この地球という星に生きるのであれば、もっと、海や山や空やそこに生きる命の連鎖を見つめていないと、地球の生物としておかしい気がする。
太宰府にいる季節の観測者たち、いろんな海で出会った漁師たち。彼らが見つめる視点を信頼している。
波の音をめざす。
偶然の落葉。
くすのこうたきにて。薪を切ります。
薪割りして焼べて、釜の炎を調整。水蒸気蒸留し樟脳を抽出します。
みんなで食べるお昼ご飯は美味しい。
毎週恒例の焼き芋。だいぶ焼くのが上手くなりました。
タケノコ掘りに行く!と言って、しばらくして山からもどったら、腕がタケノコになっていました(笑)
空から落ちてくる樟の葉を拾っては足し、拾っては足し、「ちょっとこれ、終わらなーい!」とのこと(笑)