くすかき十九日目「枝の知らせ」

くすかき十九日目。6:30〜朝のくすかきは大人15名、子供5名、合計20名の参加。今朝は落ち葉よりも枝が目立った。樟の木は、葉→枝→花→実の順番で落とす。ゆえに枝が落ちはじめると、落葉が終わることを意味する。それは、くすかきの会期の終わりを告げることでもある。

 

いよいよ明後日4月22日(土)は、くすかき会期最終日にして、最大の催し「くすのかきあげ」が行われる。それは、約一ヶ月かけて集めた樟の葉を使って、かつて天神広場に実在した樟の木が落ち葉を落とした風景を想像しながらつくり、その「落葉風景はあるけれど、木がない」状況から、毎年一本の樟の木を想像してみようというもの。

 

去年のくすのかきあげでは、ある父親は息子に対して「今しか見られんけん、よう見とき」といった言葉をかけたり、実際にかつて存在した千年樟を知っているおばあちゃんが、孫に向かって「この木はね…」といった感じで、今はそこにない、その木を語り継いでいる光景に出会った。8年続けてきたことで、見えないものを感じ、かつての姿を思い起こす人が出てきている。

 

一年に一度だけ訪れる、ある朝に、一本の樟の木の存在を思い出し感じてみる。それは見えない神様という存在を感じることとよく似ている。

 

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枝がたくさん落ちはじめました。

 

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7:00すぎ境内に朝日が差し込みます。

 

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日中は山かげ亭にて芳樟袋と樟香舟を制作中。子供たちの成長や未来のくすかきについて話は盛り上がる。

 

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頼もしい仲間たち