くすかき二日目。土地への恩返しの1つのかたち。

くすかき二日目。今朝の気温は10度。この時期の太宰府は寒い朝だと5度くらいにもなるので、比較的温かい朝。今年はなんとなく温かい春になりそうで、樟の落葉も会期の前半に偏りそうな兆しがある。今日は、6:30から天神広場で〈日々のくすかき〉、10:00から鬼すべ堂で〈くすのこうたき〉、16:00から天神広場にて土日のみ夕方も開催する〈日々のくすかき〉といった1日だった。

 

今朝の6:30が今年の〈くすかき〉の掻きはじめ、いよいよ本格始動となる。この日の朝は毎年緊張する。誰が来てるかな?新しい人は来てるかな?どんな顔触れになるだろう?最悪自分1人でもきっちりやろう。そんな覚悟をして天神広場へ向かう。

 

結果、集まったのは大人21名、子ども5名の合計26名。馴染みの顔もある中に、はじめましての方も数名。そう、今年は会期のはじまる前から参加を希望する数件の問い合わせがあった。

 

きっかけを聞くと、「両親の出身が太宰府で、何かできないかなと思っていたら、先日くすかきのポスターを見まして、、、」とか、「地元の者で、何年も前から毎年ポスターを見て気にはなっていたんですが、今年やっと時間に余裕ができまして」とか、「太宰府天満宮幼稚園の出身で、子供の頃はここが遊び場で育ててもらって、何か恩返しできないかなと思って散歩していたらポスターを見まして、、、」といったものが多かった。

 

これも11年続けてきた1つの成果なのだろう。何より嬉しいのは、この太宰府という土地に恩返しがしたい、何かしらの関わりを持ちたい人にとって、「くすかき」が1つの役割を担っているということである。

 

「樟の葉を掻く」この1つの所作には、本当に様々な意味合いが込められている。

 

くすかきには様々な側面があり、地域づくり、奉仕活動、健康維持、早起き習慣、観光資源、木々とのふれあい、子育ての一環などなど、関わり方も人それぞれ。毎年、一人一人それぞれのくすかきがある。

 

「くすかきとは何なのか?」ということを考える3週間がはじまった。

 

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今年の葉っぱは去年に比べ少し小さい印象。

 

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昨日の雨で大量の落葉。

 

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朝のくすかきの様子。

 

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今年最初の掻き山。初日にしては、かなり大きい。

 

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保管していた松葉ほうきの汚れ落とし作業。

 

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「くすのこうたき」樟葉を水蒸気蒸留し樟脳を抽出する際に使う薪は、お宮の裏山で切り倒された杉の木を使っています。

 

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水蒸気蒸留装置に薪を焚べて、蒸留開始。

 

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冷却タンクを水で冷やして、、、

 

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透明ビニールシートの底に水滴と一緒に白く見えるのが樟脳。ちゃんと採れているようです。

 

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薪割りも同時に進行中。

 

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すっかりキレイにしてもらった松葉ほうきを天日干し。気持ち良さそう。

 

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柵の一番下に取り付けてある葉っぱ拡散防止用の板も10年経って傷んだので新しくします。

 

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釜戸の火を使ってできた焼き芋。美味い!

 

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痛んで使えなくなった松葉ほうきをバラして燃料にします。

 

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夕方のくすかきの様子。