出港。カザフスタン出身の船大工アリミルさん

現在の時刻は日付が変わって3月18日午前1時半。カーテンや吊るした洗濯物がゆったりと一定のリズムで揺れている。1時をまわったころから船の振幅が大きくなってきた。そろそろ外洋に出たのだろう。   出港したのは3月17日の18時すぎ。その時ラウンジには南極ビエンナーレ関係者全員が集い、皆でウシ (続きを読む

南極ビエンナーレ

南米大陸の南端、アルゼンチンのウシュアイアにあるホテルでこの日記を書いている。日本の成田空港を出発し、アメリカのダラス、アルゼンチンのブエノスアイレスと経由し約30時間のフライトを経て、やっと到着した。3月17日にウシュアイアを出航するロシア船籍の船「Akademik Sergey Vavilov」 (続きを読む

くすかき16日目。波の音をめざして。

くすかき16日目。瀬戸内国際芸術祭2016春会期に出品していた作品の撤去を終え、昨夜23時すぎに太宰府にもどってきた。3日ぶりの太宰府。今朝はけっこう寒い。落ち葉はほとんどない。今年の落葉はほぼ終わった印象である。   朝のくすかきはすっかり恒例となった連続スタイル。波の音をイメージして、 (続きを読む

潮の満ち引きのある浜辺にポールを立てる難しさ

沙弥島滞在33日目。今日は、そらあみの仮設置を行った。   今回のそらあみは波打ち際での設置となる。そのため、潮の満ち引きを計算して作業時間を決め、ポールを設置しなければならなかった。   施工業者さんは、干潮のタイミングの1〜2時間前に現場入りし、潮の引き具合を見て、徐々に作業 (続きを読む

TURNフェス3日目。「弱さ」こそ、人間のアイデンティティー。

東京都美術館6日目。TURNフェス3日目。最終日。   自分の展示空間は、3日間通して毎日トークセッションが行われる会場でもあった。結果、他のアーティストや施設の交流や作品のことも詳しく知ることができ、良い機会となった。   どの話も興味深いものばかりであったが、その中でも、とて (続きを読む

TURNフェス2日目。展覧会ではなくフェス。

東京都美術館5日目。TURNフェス2日目。   ここは美術館ではあるが、行われていることは、展覧会ではなくフェスである。   それぞれのアーティストが自分のつくった空間におり、ライブでその場を運営し、オンゴーイングで場作りしている。   壁の向こうの盛り上がりを感じたり (続きを読む

TURNフェス1日目。東京都美術館の展示空間で寝る。

東京都美術館4日目。TURNフェス初日。9:30に開館すると、すぐにプレスツアーが行われた。驚くほど大勢の取材関係者がいっぺんにやってきて、若干後ろに仰け反りながら作品解説をする。   「この作品タイトルは『New Horizon』。クラフト工房La Manoという施設のみなさんとの交流を (続きを読む

TURNフェス展示設営3日目

東京都美術館3日目。TURNフェス展示設営3日目の最終日。いよいよ明日からTURNフェスがはじまる。9:30〜17:30までかけて、時間一杯でどうにか空間は出来上がった。   藍染された糸で水平線を描き出し、新たな海景が生まれた。   明日La Manoのみんなが見にきてくれる。 (続きを読む

漁師の暦

沙弥島滞在17日目。今日は沙弥島でのワークショップ。10時頃、ぼちぼちと人が集い、自然と続きが編みはじめられた。網を一緒に編みながら沙弥島の自治会長で漁師でもある高尾さんに面白い話を聞いた。   五十嵐「高尾さん。瀬戸芸の開幕は3月20日なのですが、その前に内覧会というのがあってですね。そ (続きを読む