くすかき18日目。明日はくすかき最終日。「くすのかきあげ」が行われる。
「もう、かきあげかぁ。今年もあっというまやったね」そんな会話が聞こえてくる。
会期がはじまってしまうと、あっというまに終わりが来る。
今年は落葉がはじまったのが、例年に比べ早かったということもあり、会期後半はほとんど落ち葉がなかったような印象だった。
搔き山が小さいのが少し気がかりだが、雨予報で心配だった天気は、どうにか明日の午前中までは持ちそうである。
会期3週間のあいだに掻いて集めた樟の葉を使って、明日の朝、千年樟を描き出します。
一年に一度だけ、かつて存在した樟と再会する瞬間です。
平成28年の最後となる朝のくすかき。
くすのかきあげに向けて、流れるような連続くすかきで場を整えます。
「今年はもう落葉は終わったねぇ」「ほんとそんな感じよねぇ。早かったぁ」と樟を見上げる。
搔き山のまわりを目立てしてます。落ち葉掻きから、落ち葉の落ちてくる場所作りへと、会期を通して、落葉が少なくなるにつれて、くすかきの役割が明確になっていきます。
夕方のくすかきもこれで最後。最後は丁寧に搔き山を整えます。
かつて千年樟が実在した、まさにその場所に柵を設置。明日はいよいよここに千年樟が現れます。