くすかき7日目。最近の流行りは和独楽・薪割り・正月・焼き芋・筍掘り。

くすかき7日目。朝は冷んやりとして落葉は少なかったが、日中は暖かくなり、はらはらと樟の葉が舞う落葉風景があった。朝のくすかき、くすのこうたきで樟脳づくり、夕方のくすかきと週末はくすかきフルコース。1日を終えると身体には良い感じの疲労感があり、ぐっすり眠れる。

 

最近〈くすかき〉で流行っているものを紹介します。

 

それは、和独楽・薪割り・正月・焼き芋・筍掘り。

 

〈和独楽(わごま)〉

小学生男子の間で、大流行。くすかきのはじまる前の朝6時20分から10分程度。夕方のくすかきの終わった後17時から20分程度など、合間の時間を使って盛り上がる。去年よりも、やる人が増え、また、「手のせ」など技術の向上が見られる。5月5日の端午の節句には和独楽の大会が境内で開かれる。

 

〈薪割り(まきわり)〉

くすのこうたきにて、樟の葉を水蒸気蒸留し樟脳を抽出する時に釜を焚く。その時、大量の薪割りが必要となる。父から息子へ、父から娘へ、大人から子供へ、兄から弟へ、薪割りが伝授されていく。去年割れなかった人が割れるようになったり、成長を感じられるものの一つ。綺麗に割れると爽快感があり気分がいいので人気。

 

〈正月(しょうがつ)〉

太宰府で昔に流行った遊び。〈くすかき〉に参加している30〜40代が子供の頃、よく境内で正月をして遊んだ。参加者は1月から12月の順番で自分の担当する月を決める。絵馬堂や鬼すべ堂などの屋根にカラーボールを最初の人が月を指名して、例えば「8月!」などと言って投げる。落ちてくる玉を指名された月、この場合は8月担当がキャッチする。落とさなかったら、すぐにまた月を指名して投げる。落としたら皆逃げ、落とした人はつかんだ時点でストップ!と叫ぶ。皆その場でストップし、落とした人は玉をつかんだ地点から3歩だけ移動OKで、玉を誰かに当てる。当たったら当てられた人がバツ1。当たられなかったらその人がバツ1。バツが3つになったら、磔(はりつけ)という名の罰ゲームを受ける。磔は壁を背に立ち、ある程度離れた場所から参加した一人一人からボールを1回ずつ投げ当てられる。〈くすかき〉では今年から登場し大流行。水蒸気蒸留の待ち時間など、ある程度まとまった時間を利用し、大人から子供まで参加。子供たちにも大人気。失われつつあった遊びが次世代へつながった。

 

〈焼き芋〉

くすのこうたきにて、樟の葉を水蒸気蒸留し樟脳を抽出する時に釜を焚く。その時、釜に芋を一緒に入れて焼き、焼きたてを食べる。安定した人気。皆、焼きたい芋を持参する。最近は、りんごやマシュマロなども登場している。だがやはり芋が特別に人気がある。小学校低学年の焼き芋好きは3分おきくらいで「いも焼けたかな?」と確認にくる(笑)。

 

〈筍掘り〉

毎年、〈くすかき〉の期間中に、筍が出てくる。山に入り、運良く出会うと掘って、釜で焼いて食べる。食べることより、掘るほうがどうやら人気があるようである。

 

時を経ても、年を重ねても、面白いものは面白い。

 

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土曜日の朝六時半。

 

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今朝の落葉は少ない。黄緑に光って見えるのが若葉。深緑や茶色はこれからまだ落ちてくる。

 

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朝のくすかき終了後。和独楽の早朝試合が開催される。

 

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先に止まったら負け。手に乗せてからぶつけたり、紐で叩いて回転を続けさせたりする。

 

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毎年、上達していく。

 

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鬼すべ堂にて、水蒸気蒸留待ち時間に正月をする。玉を拾いにいく人。逃げる人。

 

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焼き芋の人気は絶大です。

 

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自分の顔より大きな筍を掘りあて、満足げです。

 

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「見て!見て!」と、筍の皮の帽子。なかなか似合っています。

 

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落葉の瞬間。

 

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日中は、かなり気温が上がって、半袖の人もいました。気温と風で落ち葉量に変化があります。

 

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夕方のくすかき終了後。和独楽の試合が再び開催されます。