DAY8 AM / Cuverville Islandに上陸。凧を揚げる準備をし、みんなからも今日は揚げるのか?と聞かれ、期待も伝わってきたが、風が弱く、また巨大なペンギンコロニーがあるため、万が一凧がペンギンに当たる可能性を避けるため、今日は実行しない判断をした。
オーガナイズをしているナディムからは、リラックスして休んでいいよと言われたが、同じボートで渡ったドイツ人の建築家のグスタフがインスタレーションをするので、その準備を手伝った。昨日、みんなが自分のインスタレーションのサポートをしてくれたように、自分も自然とグスタフの作品を成立させたくて体が動いた。
午後は、ポノマリョフの海中でのプロジェクトが行われ、海上からは見ることができないので、記録を楽しみに、皆で見守った。
南極ビエンナーレの航海はまるで、ポノマリョフが父の大きな家族のように思えてきた。ロシア、カザフスタン、イギリス、アメリカ、スペイン、フランス、ドイツ、スウェーデン、モロッコ、アンゴラ、ブラジル、アルゼンチン、エクアドル、アラブ首長国連邦、インド、バングラデシュ、中国、日本、、、思い出せないだけでまだ他の国からも来ている。いろんな人がいるから、違いがあり幅があるから、自分の居場所を見出すことができる。うまく言葉が通じあわない場合はゆっくりと相手を待つ。相手のことを想いイメージする時間がある。
スマートフォンとインターネットから離れ、海の世界に体をつくり変え、人と人が向き合う時間がこの航海を包んでいる。
きっとポノマリョフが若い世代のアーティストや科学者や思想家の我々に伝えたいことは、こういうことなのだと思う。
ペンギンとの距離が近い。勝手に寄ってくるのは仕方がない。
我々の荷物に興味を持つペンギン。
突進してくるペンギン。
アザラシもたくさんいる。
手付かずの自然。亡骸もたくさんあります。
ドイツ人アーティストで建築家のグスタフの作品。
水で濡らして凍らせて構造を作る狙いがあるが、なかなか自然条件は整わない。
ペンギンの巣。
ゾディアックにコミッショナーでアーティストのアレクサンドル・ポノマリョフの作品を乗せる。
作品に手を入れるポノマリョフ。
氷塊。
ポノマリョフの作品を海中に沈め、水中カメラマンが撮影中。
氷塊の上に一匹のペンギン。
何を想う。