くすかき八日目。朝はグッと冷え込み、思わず布団から出たくないくらい寒かった。暖かかった数日前とは別格の寒さ。まるで冬に戻ったかのようでダウンジャケットを着て外に出た。手袋がしたいくらい寒い。
今日は土曜日。朝のくすかきには大人15名、子供15名の合計30名。10時からのくすのこうたき(土日のみ)には大人10名、子供6名の合計16名。16時からの夕方のくすかき(土日のみ)は雨のため中止となった。天候は一日中不安定で、くもりのち雨のち晴れのち雨、途中あられ。といった目まぐるしく変化する一日だった。
確か去年もこういう日があった。ある意味、春の通過儀礼とも言える。
「今日は寒いねぇ」
「でもこの寒さがくすかきって感じよね」
「ほんと、くすかきらしい寒さだよね。やっぱこうでないと」
「てか、昨日の嵐で落葉の量とんでもないことになっとるね」
「赤い葉っぱが急に増えた」
「今日は寒いから、くすのこうたきで樟脳たくさんとれますね」
「さすが、分かっとるねぇ。寒い方がたくさん樟脳とれるもんね」
暖かい日が続いて落ちかけていた葉っぱが昨日の嵐で全部落ちたようだ。落葉の量で言うと、おそらく会期序盤のピークが今日になるだろう。
みんなで協力して、大量の落葉と向き合う。みんなで落葉と向き合うのがくすかきらしさ。三寒四温、暖かい日と寒い日があるのが春らしさ。暖かいのが良いけれど、春には寒い日が大事。
春の寒い朝。くすかきして体を動かして温まる。
昨日の春の嵐で大量の落葉。
掻き山がいっきに赤くなりました。
くすのこうたき(水蒸気蒸留で葉っぱから樟脳を抽出します)のため葉っぱをリヤカーに入れて、会場となる鬼すべ堂へ移動。
水蒸気蒸留装置の回収タンクに厚手のビニールで蓋をします。
水蒸気蒸留装置に火入れします。
お昼ご飯休憩中。今日は日中も太陽の光がほとんどなくかなり寒かった。身を寄せ合うと温かい。ご飯を食べてエネルギー補給。
タンクに張った厚手ビニールシートに樟脳が結晶化しはじめました。白く見えるのが樟脳です。
蒸留中、時間ができたら、すぐ裏山へ行って毎年恒例のタケノコ掘り。でかい!
蒸留装置の燃料になる薪割り。薪もすぐ裏山の間引きした倒木を使っています。豊かな環境。