カイコウラ19日目。Shared Lines: Kaikōura Arts Festivalが開幕した。会期は2019年2月16日〜23日。この一週間に国際的アーティスト・イン・レジデンス、ワークショップ、参加型劇場、展示会、アーティストトーク、シンポジウム、ストリートフェスティバルなど様々なプログラムが用意されている。
カイコウラは人口1500人ほどの小さな町、しかも今回が初めての試みなので、日本の越後妻有大地の芸術祭や瀬戸内国際芸術祭といった100万人近くを集めるものに比べたら規模は小さいが、身の丈に合った、カイコウラらしい芸術祭といった様相である。でも規模の大きさが問題なのではない。町にはアートや文化に興味のある人もいればそうでない人ももちろんいる。このShared Lines: Kaikōura Arts Festivalがカイコウラの人たちに、どんな発見や気づき、エネルギーを促すのか、カイコウラとそこにある暮らしと生きている人の魅力を再認識し発信できるのか。今日から会期終了までの一週間に、アーティストたちの力量が試されるとも言える。
18時からのオープニングでは、アーティストトークがプログラムされ、自分が話をする時間も20分ほどもらえた。これまでの活動や自分のアートワークを大きくプロジェクションしスライドショーで紹介させてもらった。片言の英語で詰まりながらも、何かを伝えたい日本から来たアーティストの言葉に、言葉にならない間に、カイコウラの人たちが真剣に向き合って、何を伝えたいのか画像とキーワードから想像してくれた。事前に打合せをしていた司会のキッドロンのサポートもあり、プレゼンを終えた時には大きな拍手に包まれた(体は冷汗に包まれていた。笑)。来場者の中には、これまで〈そらあみ〉に参加してくれた人や、話を聞かせてくれた漁師やマオリの人、暮らしの中で会った人、お世話になった人など知った顔が多くあった。
この顔が見える距離感が、道で挨拶を自然と交わす人との関係性が、まず間違いない1つのカイコウラの魅力なのだろう。
人の顔が見える芸術祭「Shared Lines: Kaikōura Arts Festival」はじまりました!
メモリアルセンターでオープニングパーティーが開かれました。
会期中に開催されるシンポジウムやパフォーマンスなどのプログラムが記載されています。
オードリーによるアーティストトーク。
メインストリートの橋に設置している〈そらあみ〉。海と町をつなぐ橋なのでたくさんの人が通ります。
Shared Lines(共有する海溝)という観点で、東日本大震災後に東北の宮城県多賀城市で編んだものを設置しています。
クライストチャーチから友人が見にきてくれました。