そらあみ4日目。今日は10人で編んだ。
平日に関わらず、今日も参加者が多かった。とにかく勢いがある。このままでいくとあっというまに、予定していたサイズの網が編み上がってしまいそうである。
皆勤賞で毎日来てくれるおじちゃん数名や、お友達にたくさん声がけしてくれるおばちゃん達にどうして参加してくれるのか聞いてみた。
「投網はしとるんやけどさ。自分で網を最初から編んだことはなくって、前から興味があってね」という、おじちゃん。
「1つ1つ手作業でこんなに手間のかかることしてな(笑)ボケ防止にちょうどええんや(笑)」という、おじいさん。
「子どもの頃、じいちゃんや、父ちゃんがやってるの見ててな、そんで今も覚えとるでな」という、おいちゃん。
「あたしなんかが小さい頃から港にいくと、漁師さんが、こう、大きく網を広げて一日中直してるでしょ。あんなん見てたから、一度編んでみたいと思ってたのよ」という、おばちゃん。
「セーターなんかの編み物はしたことあるのよ。でも漁師さんの網は初めてだったから、やってみたくて」という、おばあちゃん。
少し聞いただけで、それぞれ目的に違いはあれど、網と暮らしが、ここ氷見という土地では元々近くにあるということが分かる。
そして、参加者のおじちゃんからおばちゃんに教えている雰囲気がなんとも良い。なんというか、大げさかもしれないが、恋が生まれそうな雰囲気なのである。「俺が編み方教えてやる」「俺のカッコいいところ見せてやる」じゃないけど、黙々と綺麗に編み進める姿を見せつつ、分からなかったり間違えたりしたおばちゃんに、冗談混じりで優しく的確におじちゃんが教えてあげているという構図が出来上がっている。おばちゃんも良い意味で頼りにしているようで、「ちょっとこれでいいかしら?見て」と網を広げ、おじちゃんが確認して「よし!上手になった」。なんて感じで、なんとも良い感じなのである。網以外の新たな人間関係も編まれていくかもしれない。
うっかりそう思わせられるほどの楽しい雰囲気がある。
網と暮らしが近い土地。