今日は<中央準備銀行博物館/El Museo del Banco Central de Reserva del Peruでのアンデス文明リサーチ>と、<展示会場/Centro Cultural de Bellas Artesでの美術館視察と打合せ>を行った。
だが、それよりも何よりも、今日一番の出来事はリュックサックの盗難にあったことである!生涯忘れることはないだろう。
セントロのレストランでランチミーティングを終え、移動しようと振り返ると、ついさっきまで、そこにあったリュックサックが無くなっていた。
まさか?!後ろに座っていた、落ち着いた雰囲気のおじさんが?!急いで店を出て通りを見渡したが、それらしき人の姿はなかった。
店に設置してあった防犯カメラ(防犯になっていないが、、)の記録映像を確認すると、二人組の男が入店から盗難を成功させるまでの大胆かつ慎重な手口の一部始終が記録されていた。そのまさかの落ち着いた雰囲気のおじさんたちの仕業であった。プロの手口である。
不幸中の幸いで、パスポート、財布等の貴重品は身につけていたので無事だった。
防犯カメラ映像を携帯電話で撮影し、ペルーの警察へ届けると、担当警察は興味津々で見入り、疑う余地もなく盗難被害証明書類を作ってくれた。
ペルーの警察と一緒に、間抜けな日本人が盗難被害に遭う様子を何度もビデオで確認したのだが、自分のすぐ横で行われている犯行にこんなにも気がつかないものだとは、、、ショック、、、。ペルー入国から若干2日目にして、いろいろ失ったなぁ、、、。
しかし、不思議なもので、防犯カメラ映像でどうやって盗まれたのか、きちっと視認できたおかげで、知らないうちに無くなったような“もやもや感”が残らず、ある意味、潔く諦めがつくものである。
ちょっと大げさだが、全てを失って身軽になって、裸一貫で0<ゼロ>からのペルー生活がスタートするのだと思うと、それはそれで気分はすっきりするものである。
その後知った言葉なのだが、ペルーでは失ったモノに対して「パチャママ オフレンダ」という言葉があるのだそうだ。“パチャママ”は“大地の神”、“オフレンダ”は“供物”を意味する。そして大地の神への供物は3倍になって返ってくるという言い伝えがある。この言葉にはいろんな意味で救いと希望があり、すぐに覚えた言葉(笑)
こうなったら身軽になった体で、大地の神からの3倍のお返しを楽しみにするしかない。
中央準備銀行博物館/El Museo del Banco Central de Reserva del Peruでアンデス文明リサーチ。これはヘビの壺。ヘビの捉え方が面白い。
注ぐと音が出る器。どうやってこんな形に行き着くのか。
鳥型の液体を入れる器。筒状になった取っ手の部分の概念が不思議。
ネコ型の液体を入れる器。動物の捉え方と表現も独特だが、やはりこの筒状取っ手の形状が気になる。
金の皿。形が非常に良い。歪みやバランスなど日本の茶器によく似ている。
金の仮面。金を薄く叩いて加工してある。
生贄の心臓を切り出したナイフ。
文字の代わりに機能したキープ。結び目に人口や食料や家畜や武器などといった数量の情報が暗号化されている。
骨でできた笛。
展示会場/Centro Cultural de Bellas Artesの外観。
内観。柱が印象的。
他の展示が行われていた。高い空間も特徴的。
リュック盗難があまりにかわいそうだと、美術館の館長さんが私物のトートバッグをプレゼントしてくれました。感謝!!!大地の神からの最初のお返しか?
レストランにてリュックサックが盗難される瞬間。