くすかき4日目。6時半から朝のくすかき。
今朝は冷えたせいか、落葉は少なかった。そんな日は、天神広場を広く全員で〈くすかき〉してみる。
くすかきをはじめてから、7年目の朝。ひとつ気が付いたことがある。
波の音がするのだ。
太宰府には海はない。
だがしかし、波の音がするのだ。
しかも、波打ち際の音、、、聞き覚えのある浜辺の音。
正体は樟の葉。
松葉ほうきを使って境内の砂を動かさずに、樟の葉だけ動かすと、葉と葉が擦れる音がする。それが、浜辺で聞く、波の音とそっくりなのだ。
浜辺で聞く波の音は心地良い。
くすかきをする心地よさは、もしかしたらここにあったのかもしれない。
松葉ほうきによって描かれた縞模様は水面に見え、寄せられた樟の葉は、寄せては返す波の泡に見えてくる。
今朝の自分は、くすかきをすることで、境内という波打ち際に立っていた。
太宰府に海を見つけた朝。
淡い黄緑に光って見えるのが樟若葉。だいぶ大きく成長している。今年は早い。
朝6時半。天神広場を大きく使って〈くすかき〉してみる。
境内から波の音が聞こえてくる。
縞模様の水面と樟の葉の泡でつくられる波打ち際。
心地良い音色が聞こえる。
樟の葉は回収され、境内という海が広がる朝。
掻き山は3日目でこの大きさまで成長。
朝の光を浴びてキラキラと輝く樟の葉と境内。