くすかき九日目。今朝の気温は10度。暖かい朝が続いている。6時半からの〈朝のくすかき〉には大人14名、子供10名、合計24名。その後、10時からの〈くすのこうたき〉と16時からの〈夕方のくすかき〉には大人8名、子供6名の参加があった。
会期中、毎週末の土日で〈くすのこうたき〉と題し、樟の葉っぱを水蒸気蒸留し樟脳づくりを行っている。これまでの経験で寒い日の方が、樟脳がたくさん採れるようなのだが、昨日も今日も朝は10度で日中は20度以上と、かなり暖かいため、あまり収穫量は期待できない。
もちろんたくさん採れた方が良いのだが、これを、温度を徹底管理したような工場でコンスタントに収穫できたとしても、やはりそれは面白くない。
天然樟脳づくりを日本で唯一されている内野樟脳につくり方を習いに行った時に、ご主人から聞いた話だが、何度同じやり方でやってもフタを開けてみるまでは、どれくらい採れているか分からないというのだ。
これは、自然条件によって樟脳の収穫量は左右されるということである。もっといえば、天候や気温や気圧の変化に、樟は反応しているということである。
そう考えると〈くすのこうたき〉で樟脳を取り出し、それを観察するということは、樟の木の中で起きている反応を見ているとも言える。
昨日に引き続き今日もたくさんの落葉。
若葉も大きくなってきました。
楼門前も〈くすかき〉します。
昨日の〈くすのこうたき〉で水蒸気蒸留した樟脳の回収。木の中で起きていることを想像してみる。
タライにできた樟脳をろ過しています。
樟脳回収中。
今日の〈くすのこうたき〉のために、薪をくべて羽釜の湯を沸かしています。
葉っぱを細かく砕きます。
砕いた葉っぱを水蒸気蒸留装置に入れます。
砕いた葉っぱを押し込みます。
樟の木の中で起きていることを想像するための装置でもある。
薪割りを伝授したり、応援したり。
夕方のくすかき。またこんなに葉っぱが!
今日は一日、朝から夕方まで樟と向き合う1日でした。
日に日に大きくなる掻き山。