くすかき6日目。昨日の春の嵐の影響で、朝6時半のくすかきでは、ものすごい量の落ち葉と向き合った。逆に、現段階で落ちかけていた葉が全て落ちてしまったせいか、一度落葉はストップしたようで、夕方4時半のくすかきでは、ほぼ全くといっていいほどに落葉はなかった。
熊本は天草の陶芸家である「市山くじらや」の市山富美子さんが、昨日の夕方から一泊二日で〈くすかき〉をしに来てくれた。15年以上の友人で、〈くすかき〉がはじまった7年前から、定期的に足を運んでくれている貴重な存在の一人である。
彼女は、朝のくすかきを狙って一泊二日のスケジュールを組んでいる。さすが、楽しみ方をよく分かっている。
大雨の前日から気持ち良く晴れた朝という、天気に恵まれたこと。朝の太宰府天満宮の樟の杜で気持ちの良い時間を過ごせたこと。たくさんの地域の方が参加して〈くすかき〉が定着してきたこと。などなどの話をしてくれ、朝のくすかきを終え朝食を一緒に食べ、8時には天草へと帰っていった。忙しい中、足を運んでくれたことに感謝すると共に、天草到着後にくれた「行って良かった!!」という内容のメールにうれしくなった。
2つの話が印象に残っている。
一つは朝の〈くすかき〉の時、樟の葉を集めた大きな掻き山を見て、「こんなに綺麗にしてある落ち葉はじめて見た。一枚一枚、ほんとこんなにきれいなんやね」という、樟落ち葉に対する素直な反応の言葉。
そして、もう一つは別れ際、『「今朝は落ち葉がたくさん落ちましたね〜」って挨拶は、天草とかでもするけど、〈くすかき〉に来ている人たちは、そこからさらに「こうやって葉っぱを集めよう」とか「今年は落ちるのが早い」みたいな話になるでしょ。一つその言葉の意味が深いというか、ずれているというか。それが面白かった。』という感想をくれた。
何気なく〈くすかき〉参加者同士がしていた会話。我々にとっては当たり前のような会話だが、確かに外から見たら、樟の変化への注目度が異常に高い会話である(笑)。
季節の変化に対して、樟を一つの基準として向き合う。〈くすかき〉を通して身体で樟を体感し、その感動を誰かと共有し楽しむ。
落ち葉がたくさんの朝も、少ない朝も、それはそれで楽しんでいる。
7年やっているが、飽きるどころか、さらに面白みを感じている。
〈くすかき〉の何が面白いのか、、、本当の本当は分からない。一人一人違うだろう。
間違いないのは、樟が面白いのと、それに集う人が面白いということである。
昨日の春の嵐で、一面が樟葉の絨毯に!
亀の赤ちゃんを落ち葉の中から発見!!!暖かくなって冬眠から覚め動き出したのだろう。
こんもりと大きくなった掻き山。
夕方はほとんど落ち葉がなかったので、普段手の届かないところの落ち葉を集めました。