なくなって残るもの

今日は、「そらあみ」の撤去作業を行った。朝8時、約束した時間に西の浜へ。相変わらず漁師さん達は集合が早く、付いた時には作業がはじまっていた。   支柱から網を外して、運搬の都合もあるので2パーツに分けて、小さく巻いてまとめた。作業をしていると、まだ展示していると見越した、明らかに芸術祭目的 (続きを読む

そらあみを下ろす

今日は、瀬戸内国際芸術祭2013春会期(3月20日〜4月21日)の最終日。そらあみを展示している沙弥島は、芸術祭へは今回初参加で、また、春会期のみの参加であるため、今日の夕方からクロージングセレモニーが行われて会期終了となった。そのため作品の撤去作業は明日がメインとなる。   朝起きると、 (続きを読む

朝5時すぎの島の日常

沙弥島滞在50日目。朝5時、風の音が気になって目が覚め、網が風を受けて壊れたりしていないか心配になり、作品が設置してある浜へと急いで向かった。風を受けてめいっぱい張った状態ではあったが、作品は無事だった。これから約一ヶ月間、この「そらあみ」という作品は風と向き合うこととなる。強風時は下ろさなければな (続きを読む

完成式

沙弥島滞在49日目。今日は「そらあみ」の完成式。漁師さんをはじめとする5つの島(沙弥島・瀬居島・与島・岩黒島・櫃石島)の一緒に網を編んでくれた方々に、作品設置場所である沙弥島海水浴場(西の浜)に集まっていただき、糸と糸の結び目など、網の細かい処理をきれいに仕上げ、11本の支柱に取付けられた滑車のロー (続きを読む

2つの線

沙弥島滞在48日目。明日の完成式と内覧会に向けて、今日が作品の最終調整日。朝8時から沙弥島海水浴場(西の浜)で、午前中いっぱいかけて、細かい調整作業を行い、どうにか明日の準備は整った。   今日も沙弥島の漁師さん達との協同作業。完成が近づき、明らかに漁師さん達のテンションが上がってきている (続きを読む

漁師と芸術家は似ている

沙弥島滞在47日目。昨日に引き続き、朝8時、作品設置場所である沙弥島海水浴場(西の浜)へ。昨日とほぼ同じ沙弥島の漁師の皆さんと、今日も一日、吊り上げた時のロープのたわみや、網の裾の処理などの調整作業を行った。   実は昨夜、急に風が強くなり、網を見に行ったら、既に下ろしてあった。今朝話を聞 (続きを読む

ズレと向き合う

沙弥島滞在46日目。昨日、沙弥島の漁師さん達を約束した朝8時、作品設置場所である沙弥島海水浴場(西の浜)へ。現場に到着すると既に2人の漁師さんの姿があり、一時すると、どこからか1人、また1人と、ぱらぱらと現れ、気がつくと昨日と同じメンバーがそろっていた。   「今日は昼から雨や」 &nbs (続きを読む

明日は北側から網を下ろします

沙弥島滞在45日目。ここのところパソコンの前で事務作業が続いていたが、今日は1日波の音が聞こえる場所で設営作業をした。体は疲れたし、日に焼けた顔が火照っているが、気分がいい。やはり、体が海を求めている。   車に網やロープを積んで海の家を出発し、朝9時に現場に入ると、そこにはもう既に、施工 (続きを読む

空に向かって立った11本の棒

沙弥島滞在44日目。棒が立った。   そらあみに絶対に欠かせないものがある。それは、網を空に掲げるための棒である。過去の現場では、地元の大工さんなどに、長い竹を立ててもらい、そこに網を編み上げてきた。だが、今回のロケーションは風の強い波打ち際であり、そのサイズも過去最大の高さ5m×幅60m (続きを読む

丸名の入った網針が届く

沙弥島滞在43日目。朝一番で電話が鳴った。瀬居島(竹浦)の空本さんからであった。お願いしていた、島名と丸名(船名)の入った網針が出来上がったから、今から届けに行くという内容であった。   網針は網を編むための道具で、現在はプラスチック製のものが多いが、年輩の漁師さんは竹素材の手作りのものを (続きを読む