くすかき二日目。樟の落葉時期に追われたい。

くすかき二日目。今日は大雨ではじまり、夕方には日が射し、空模様が激変した一日だった。6:30〜〈日々のくすかき〉は雨のため中止。10:00〜〈くすのこうたき〉(大人9人、子供1人)、16:00〜〈日々のくすかき〉(大人10人、子供4人)は通常通り開催することができた。

 

昨日は柵設置をしたので、今朝6:30が〈日々のくすかき〉としては初日だったのだが、大雨で中止。いきなり雨でできなかったというのは初めてのことかもしれない。

 

しかし今年の春は暖かい。というかむしろちょっと暑いくらいである。

 

神職の方「五十嵐くん、今年は樟の落葉、だいぶ早いよ」

神苑管理部の方「来るの遅かったやん、早よせな、終わるよ(笑)」

五十嵐「はい。ほんと今年は早いですね。焦っております(笑)」

 

今年の樟の落葉は例年に比べると1〜2週間早い印象。お宮の皆さんからの愛のあるエールに嬉しさを感じつつも、会期中に落葉が終わってしまうのではないかと焦りを覚える。

 

来年以降、1週間ほど会期を前倒しにすることも検討した方が良いかもしれない。温暖化の影響だろうか?年々落葉時期が早くなってきているように感じている。

 

そこで、会期の前倒しについて、神苑管理部(庭師)の方に相談すると意外な反応が帰ってきた「いや、それを決めるのはまだ時期尚早だと思うよ。遅くなる年もあるし、何年か様子を見てから決めた方がいい」

 

ずっと、この土地の植物と向き合ってきた方のブレないこの言葉になんだか安心した。

 

くすかきの会期は樟の落葉時期に合わせている。人の都合ではなく樟の都合。人の時間ではなく、樟の時間。

樟に寄り添うことで、この星で起きている環境の変化を感じたり、樹齢1000年という時間軸で物事を考えられたりする。人の都合だけで作られた世界はどこか余裕がなく窮屈に感じる。

 

窮屈といえば、、、今生きていて、自分はいつも何かに追われているように感じる。いったい、いつから何に追われているのだろう?メールか?LINEか?ネットワーク社会は早くて便利すぎて、逆に自分の時間が奪われている。しかし、果たして自分を追っているのはそれだけか?43才になり人生の折り返しを迎え、残りの生きる時間に追われているのか?いつからこんなにいろんなものに追われるようになったのだろう?

 

とはいえ、よくよく考えれば、自分で自分を窮屈にしている。というか人が人を窮屈にしているのだ。だが便利さを捨てることはできない。それならば自分で自分の時間をコントロールするしかない。もっといえば時間の感じ方をコントロールするしかない。人としてしか生きられないが、樟のような時間感覚の幅を持っていたい。

 

どうせ何かに追われるなら樟の落葉時期に追われたい。そう考えると今年は贅沢なのかもしれない。

 

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くすのこうたき(樟脳づくり)にて、樟の葉っぱを細かく砕きます。

 

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砕いた葉っぱを蒸留装置に入れ水蒸気で蒸しあげます。

 

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蒸されて葉っぱから溶け出した樟脳成分が冷やされ、白く結晶化したものが樟脳です。

 

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釜を粘土で補修中。粘土も山から掘り出します。

 

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燃料にする薪割り。もはや達人。

 

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安定の仕事ぶり。ご自宅も薪ストーブで慣れているとのこと。

 

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ねんどぼーいず。

 

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まきわりがーるず。

 

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夕方のくすかき。見よ!この量(笑)

 

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気持ちよく晴れました。

 

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最初の最初の掻き山。ここから日を追うごとに、どんどん大きくなります。

 

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たくさんの掻き山。

 

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葉っぱとそれ以外(枝など)を分別します。

 

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分別できた葉っぱを掻き山に足していきます。

 

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最後は縞模様を入れて、次の葉っぱの落ちて来る場所を整えます。

 

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丁寧な所作。ゆっくりとした時間が流れます。