くすかき二十二日目。くすのかきあげ。

くすかき二十二日目。くすかき最終日。これまで以上に冷え込んだ朝6時半、境内に70名の掻き手が集い、朝の美しい光と静寂の中、令和4年〈くすのかきあげ〉を無事に納めることができました。一昨年はコロナの急拡大のため1人で行い、去年は雨となり水の流れを眺め根の形を想像しました。3年ぶりにやっとみんなで〈くすのかきあげ〉を行うことができました。

 

朝5時、天神広場集合。夜明け前、西の空の満月が美しい。暗い中、皆で落ち葉を移動。6時半、当日参加者含め、掻き手全員集合。7時、〈くすのかきあげ〉開始。9時、〈くすかき終了奉告祭〉催行。9時半、記念撮影と締めの挨拶。10時、落葉と柵の撤去。19時半、オンライン直会。

 

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今年度の〈くすかき〉も無事に会期(令和4年3月26日〜4月16日)を終えることができました。13年という年を重ね 〈くすかき〉は太宰府の新たな風物詩と言われるようになりました。

 

今年のくすかきを一言で振り返るなら「変化を楽しむ」。今年は2つの大きな変化がありました。1つは「掻き山の移動」もう1つは「梅園菓子処とのコラボレーション」。

 

まず最初の変化は「掻き山の移動」でした。歌舞伎〈平成中村座 太宰府天満宮奉納特別公演〉が天神広場で行われた際、その客席が〈くすかき〉の柵の位置と重なるため一時的にすぐ近くの天満宮幼稚園の園庭に移動することになったのですが、掻き山(葉っぱの山)を移動して気づいたことがあります。

 

それは〝掻き山は近くの樟の木と関係性をつくる″ということ。これまで13年間毎年同じ場所で〈くすかき〉を行ってきたのですが、その時に向き合う樟の木は近くにある3本の木でした。ところが移動先の幼稚園には、幼稚園の樟の木がありました。すると、自然とその樟の木を中心に〈くすかき〉をするようになり、その葉が掻き山に加わり、自ずと幼稚園の樟の木と向き合うようになりました。

 

太宰府天満宮の境内には約100本の樟の木があり、ナンバリングされて管理されている木は51本存在します。それならば、毎年向き合う樟の木が変わっていくようにすると、51年で同じ樟の木にもどってくるというようなサイクルで〈くすかき〉をすることもできるということです。樟の木には1本1本個性があり、生えている場所も境内の各所に至ります。ロケーションも葉の特徴も1年ごとに少しずつ変化していく。毎年、向き合う樟の木を変えながら51年かけて境内を旅するという新しい〈くすかき〉のあり方を、移動という変化があったからこそ想像することができました。

 

もう1つの変化は「梅園菓子処とのコラボレーション」でした。参道に店舗を構え「梅園さん」の呼び名で親しまれる太宰府天満宮御用達の「梅園菓子処」が新たに仲間に加わってくださり〈くすかき奉加帳〉(寄付制度)のお礼の品として〈くすかき〉のために特別につくられたお菓子「令和の翠 くすかき印」をご提供くださいました。これまでは樟葉を詰めた「芳樟袋」と、葉から抽出した樟脳を包んだ「樟香舟」という形で、太宰府の春の香りをお礼の品としてお届けしていたのですが、そこに新たにお菓子が加わりました。しかも、境内の梅でつくられた梅餡を使ってくださったおかげで、今年のお礼の品は「樟と梅」という、まさに太宰府を象徴する春の香りを奉加帳に参加してくださった全国各地の皆さんにお届けすることができました。

 

また店頭には期間限定で「梅園×くすかき」という形で、〈ミニ梅守〉(こし餡をはさんだ京麩焼きに〈くすかき〉で使用する松葉ほうきと樟の葉の焼印を押したもの)と〈うその餅 特製くすかき仕様〉(ミニサイズの松葉ほうきで3色の層になったそぼろを掻いて〈くすかき〉的体験がお菓子でできるもの)が並びました。元来、和菓子と季節の関係は密接で旬の素材を使ったものや季節を象徴するものなど、四季の移ろいを感じさせてくれます。これはまさに〈くすかき〉が太宰府の新たな風物詩として地域に受け入れてもらえたという大きな変化でした。

 

「掻き山の移動」と「梅園菓子処とのコラボレーション」という2つの変化。これまでと違う新しい挑戦をすると、当然手間やプレッシャーがかかり、ストレスやリスクも増えます。ですが、樟や太宰府天満宮のように1000年以上あり続けるものは、常に環境や時代に合わせて若葉を芽吹かせるように挑戦し続けている姿があり、ただ守るのではなく核心を持ちつつ変化し続けることが結果的にあり続けることだということを体現しています。当然1000年続くアートプロジェクトを目指す〈くすかき〉としても、変化こそ重要な出来事なのです。結果、今年のみんなでそこに挑戦し乗り越えることで楽しむことができ〈くすかき〉なりの令和4年の若葉を芽吹かせ、年輪をまた1つ重ねることができました。

 

最後に、誰かが言いました「くすかきって親戚の集まりみたいだよね」。本当にそんな感じがします。そこには初めての人ももちろんいますが、心のふるさとの様な、どこか懐かしい雰囲気が現場にはあります。そして、関わる人の変化や成長とともに〈くすかき〉も成長しています。

 

最終日は、また来年に向けての初日でもあります。春、若葉が芽吹く頃、親戚のような仲間が集う杜で再会する朝が楽しみです。

 

〈くすかき〉

 

新芽に押されて落ちてくる

新芽の数だけ落ちてくる

 

千年樟のその場所で

千年分を掻いてみる

 

千年樟のその場所で

千年樟を描いてみる

 

去年が今年に生え変わる

その瞬間に落ちてくる

 

新芽に押されて朝がくる

新芽の数だけ朝がくる

 

五十嵐靖晃

 

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第13回「くすかき-太宰府天満宮-」

[会期]令和4年 3月26日(土)〜4月16日(土)

[会場]太宰府天満宮 境内

[行事]

くすかき成功祈願祭:会期初日 3月26日 開催

日々のくすかき:期間中 朝6時半より 土日のみ夕方16時からも 開催

くすのこうたき:期間中 毎週土日 開催

くすのかきあげ・くすかき終了奉告祭:会期最終日 4月16日 開催

[参加人数]667名

[奉加帳賛同者]177名

 

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くすのかきあげ各当番

[掻き出し]五十嵐靖晃

[水当番]江藤応樹 納戸慶蔵

[新芽当番]天賀琉月

[赤ほうき]

さくら/大里武史 岡村知紗 納戸真希

つつじ/陽山英樹 納戸繭子 江藤幹太

ふじ/井原功介 松村真紀子 杉本九龍

[舟当番]岡村知紗

[門当番]佐藤信二

[太鼓当番]五十嵐靖晃

 

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[特別協力]太宰府天満宮

[協力・協賛]株式会社中川政七商店/株式会社梅園菓子処/福田屋染物店/油機エンジニアリング株式会社/

ありがとう農園/株式会社ムーンスター

[企画・監修]五十嵐靖晃

[プロジェクトマネジメント]米津いつか

[デザイン]河村美季

[映像]仲信達也

[写真]三迫太朗

[芳樟袋縫製]納戸繭子

[松葉ほうき制作]原口葵

[デジタルアーカイブ]須之内元洋

[スペシャルサンクス]黒野瑞姫、太宰府のみなさん

 

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朝5:00葉っぱの移動。

 

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舟当番が大樟香舟に「芳樟袋」「樟香舟」「令和の翠 くすかき印」「樟の葉」を飾り付けます。

 

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4月16日の朝の落ち葉が入った網袋。水当番の手桶と柄杓。掻き出し用の特大松葉ほうき。太鼓。

 

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神職の方も見に来てくださっております。ここに1994年まで大きな樟がありました。

 

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【葉っぱを落とす】新芽当番の子供たちが、新芽が落ち葉を押し出す様に、今朝の葉っぱを落とし、4月16日の落葉風景をつくります。

 

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【根っこをつくる】掻き手全員で松葉ほうきを使って、落ち葉で千年樟の根っこをつくります。

 

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今年の根っこ。踏まないように気をつけながら歩いています。

 

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【幹をつくる】会期中に順々に咲く花にちなんで組み分けした〈さくら→つつじ→ふじ〉の順で入れ替わりながら1つの掻き山にまとめ幹をつくります。

 

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つつじから ふじへ。

 

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ふじから 赤ほうきへ。

 

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赤ほうきが幹(掻き山)を仕上げます。

 

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赤ほうきが縞模様を入れて、次の葉っぱが落ちてくる場所を整えます。

 

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【香りを届ける】舟当番が幹(掻き山)の頂に大樟香舟を乗せ、香りを天に届けます。感動的な状況に自然と拍手が湧き上がります。

 

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一昨年はコロナの急拡大のため1人で行いました。去年は雨のため水の流れを眺め根の形を想像しました。3年ぶりにやっとみんなで届けることができました。

 

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元の風景にもどりました。〈くすかき〉も若葉を芽吹かせ年輪を1つ重ねることができました。まだ1000分の13年目ですが確実に1つ大きくなりました。

 

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最終日の今日が来年に向けての初日です。松葉ほうきもきちんと整理して保管完了です。


くすかき二十一日目。「樟と梅」太宰府から届く春の香りをお楽しみに!

くすかき二十一日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者27人)。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者8人)。17:00-18:30〈柵設置〉(参加者7人)。

 

今日も昨日に引き続き寒い一日だった。明日はいよいよ最終日。〈くすのかきあげ〉が行われる。かつて存在した千年樟を3週間かけて集めた葉っぱを使って描き出す。一年に一度訪れる朝を迎える。

 

明後日は発送作業。〈くすかき奉加帳〉という一口2,000円の寄付制度に参加してくださった全国の皆さんにお礼の品を発送する。ありがたいことに奉加帳参加者は今日の段階で過去最高の160人となっている。

 

お礼の品の内容は「芳樟袋」「樟香舟」「令和の翠 くすかき印」の3点。

 

「芳樟袋」は、樟の葉を中川政七商店提供の布で包んだ匂い袋。「樟香舟」は、樟の葉から採れた樟脳をパッケージしたもの。これまでの12年はこの2点をお礼の品としてお送りさせてもらってきた。いずれも樟の香りになるのだが、今年からはなんと太宰府天満宮御用達 梅園菓子処のくすかき奉加帳参加者限定お菓子「令和の翠 くすかき印」が加わる。境内の梅で作られた青梅餡をはさんだ薄だねにくすかきの焼印が押されたもので、ひと口食べると梅の香りが広がる。なので、今年のお礼の品は「樟と梅」という、まさに太宰府を象徴する春の香りをお届けすることができる。手元に届いたら香りの旅を楽しんでほしいと思う。

 

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今年は最後まで落葉があった。会期と落葉のタイミングがぴったりの春だった。

 

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最後の〈日々のくすかき〉にも初参加の人の姿がありました。

 

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九州産業大学の学生も来てくれました。

 

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神職の方も、もちろんやっているのです。

 

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3週間で掻き山はすっかり立派になりました。

 

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梅園菓子処の期間限定お菓子第一弾!人気商品「ミニ梅守」になんと〈くすかき〉の焼印が!これはお礼の品に入る「令和の翠 くすかき印」とはまた別のお菓子です。

 

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そしてこちらは第二弾!「くすかき うその餅」ミニ松葉ほうき付き!遊び心満点!

 

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参道に店舗を構える梅園さんに、季節の風物詩として取り入れていただけたこと、本当にありがたいことです。〈くすかき〉というプロジェクトが新たな段階に入ったように感じました。

 

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芳樟袋と樟香舟。全てが手作り。地元の皆さんを中心に気持ちを込めて形にしています。

 

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柵設置も無事完了!

 

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明日はいよいよ〈くすのかきあげ〉です。


くすかき二十日目。爽やかな樟の香りがしている。

くすかき二十日目。6:30〜〈日々のくすかき〉は雨のため中止。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者7人)。

 

ここ数日の暖かさが嘘のように、今日は一日中冷たい雨が降った。昨日の日中は半袖だったが、今はフリースを着ている。太宰府では雷注意報も出て不安定な天気となった。

 

山かげ亭での制作作業も佳境を迎えている。ここでは会期中の平日の日中に、寄付制度である奉加帳のお礼の品の制作が行われている。今週に入って〈くすのこうたき〉の水蒸気蒸留で採れた樟脳を純度100%にする〈昇華〉の作業がスタートした。山かげ亭には爽やかな樟の香りがしている。〈くすかき〉の香りといえばこの香り。太宰府の春の香りである。

 

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朝6:00の境内。雨は一瞬止んだが、この状態で葉っぱを掻くと泥掻きになってしまうので〈日々のくすかき〉は中止。それが判断基準。雨が降っても木の下だからギリギリ〈くすかき〉できたという日もある。6:17高校生から「今日くすかきありますか?」のLINE。地面の状態次第ではやるということを知っているこその質問。

 

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昇華作業。ホットプレートで温められた樟脳は気化して、上に乗った氷で冷やされた皿の底に結晶化する。不純物は下に残るので純度100%の樟脳になる。

 

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皿の底に結晶化した樟脳。まるで葉っぱの頃の記憶を残しているかのような形をしているのが、なんとも不思議。


くすかき十九日目。落葉のピーク来たる!!!

くすかき十九日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者22人)。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者7人)。10:00-17:00〈水蒸気蒸留装置の解体と洗浄〉(参加者3人)

 

今朝はとんでもない量の落ち葉だった。おそらく今シーズンの落葉のピークが今朝だろう。昨日の太宰府の気温は日中27.8度まで上がったとのことで、昨日の朝から今日の朝までの間に尋常じゃない量の落葉があった。

 

〈くすかき〉を始めた13年前、当時はなかなか上手く人と出会えず、ひとりでお昼すぎまでかかって、ずっとやっていた時のことを思い出した。松葉ほうきで葉っぱを集めて、ちりとりに入れて、ふるいにかけて、掻き山に盛る。これをずっとひとりでやっていた。やってもやっても終わりが見えず、永遠の中にいるような気分だった。

 

だが今朝は違う。みんな6:30に到着すると興奮しているのが伝わってくる。「おー!すごいね今日の葉っぱは!いっちょやってやるか!」といった雰囲気で、まるで何かに挑むかのように〈くすかき〉が始まった。とはいえ落ち葉の量はおそらく過去13年で最大量。学生や出勤のみんなは7:00くらいまで、「道半ば、葉っぱを残して申し訳ない」といった雰囲気で学校や会社へ、その後は残れる大人でひたすらシャカシャカ(ふるい)にかけて掻き山を盛っていった。結局、全て終わったのは8:30の朝拝の直前。6:30からスタートしたから2時間かかったことになる。最後まで残ったみんなは急激に大きくなった掻き山を達成感と共に眺めていた。いやぁ、しかし、体はクタクタだが、気持ちの良い、最高の朝だった。胸が熱くなった。楽しかったー!

 

その後、今日は10:00-17:00で〈くすのこうたき〉で使用した水蒸気蒸留装置の解体と洗浄を行った。もう本当に体はクッタクタである。しかし、この後19:30から、週末に迫った〈くすのかきあげ〉に向けてのオンラインでの当番長会議がある。途中で眠らないように気をつけようと思う。

 

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おそらく落葉のピーク!!!

 

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今朝6:30の掻き山。このサイズをよく覚えておいてください。

 

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大量の落ち葉と向き合う。

 

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落ち葉の防波堤。

 

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落ち葉で地面を切り取っているかのよう。

 

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大量の葉っぱの山。

 

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先に枝を取る。

 

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2時間後、8:30の掻き山。見よ!この立派に成長した姿を!でかい!!!

 

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本当にみんなすごいと思う。おそらく掻き山のサイズも過去最大。

 

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存在感がすごい。

 

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水蒸気蒸留装置の解体と洗浄。ひたすらに磨く!!!

 

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窯の跡もちゃんとフラットに元どおり。今年も鬼すべ堂にお世話になりました!最後は松葉ほうきで場を整えて完了。


くすかき十八日目。掻き山が元の場所に戻る。

くすかき十八日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者22人)。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者8人)。

 

ここ数日、日中は25度になったりと半袖で過ごすほど暖かく、更に昨夜の雨もあって今朝は大量の落葉があった。歌舞伎の舞台も夢か幻か、何事もなかったかのようにすっかり撤去が完了していた。

 

今朝は再び元の場所に戻るための掻き山の移動を行った。最後は4/5-12まで1週間お世話になった太宰府天満宮幼稚園の園庭に松葉ほうきで縞模様を入れさせてもらい、しっかりと場を整えて引っ越し完了。

 

1週間お世話になりました。ありがとうございました!明後日4月14日が入園式とのこと。樟で言うと若葉たち、いや新芽たちの入園。そういえば〈くすかき〉参加者にも天満宮幼稚園卒業生はたくさんおり、最後に園庭にしっかりと縞模様を描いて仕上げていたのも卒業生でした。今度入園する子供たちの中にも、いつか〈くすかき〉に参加してくれる人がいる未来を想像した。

 

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手前が白樟の黄色っぽい葉っぱ。奥が赤樟の赤い葉っぱ。ぼんやりと色の違いが分かるほどに落葉があった朝。

 

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柵を元の位置へ移動。大人が柵を運んで、子供は?

 

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特にお願いしていたわけではないけれど、ちゃんと子供たちは掻き山の葉をバックに詰めていました。さすがです。

 

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いつもの場所に戻った掻き山。柵が大きくなったせいか、少し小さく感じる。


くすかき十七日目。今年最後の樟脳回収。

くすかき十七日目。月曜日の6:30、〈くすかき〉はお休みの日だが、樟脳回収のみ行った。今年最後の樟脳回収。

 

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ちゃんと樟脳があって、ほっと一安心。

 

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今年は全5回とも安定した量の樟脳を収穫できました。

 

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やっと樟脳回収できるくらいまで背が伸びました。


くすかき十六日目。樟脳の香りに誘われ、この1年を振り返る。

くすかき十六日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者22人)。10:00-15:00〈くすのこうたき〉(参加者17人)。16:00〜の〈日々のくすかき〉は歌舞伎公演が開かれるため中止。

 

今日は今年最後の〈くすのこうたき〉の日。〈くすのこうたき〉では会期中の土日に〈くすかき〉で集めた樟の葉を水蒸気蒸留し樟脳を抽出する。全5回開催の最終回。今年の樟脳収穫量は良い。かまどの出来が良いのもあるが、天気や気温に樟脳成分が反応するようで、同じ様にしていても毎年採れ高が変わる。

 

素材となる樟の落ち葉は去年芽吹いた若葉。〈くすかき〉では、素材となる樟の落ち葉はこの1年間の記憶を宿していると考えている。その記憶の結晶が樟脳。

 

蒸留をしていると、ふと香りが漂ってきた。樟の落ち葉から採れた樟脳の香りに誘われ、この1年を振り返る。

 

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普段の掻き山は樟の木の下の日陰だけど、仮設置の天満宮幼稚園の園庭を見上げると青空が広がっている。結果、昨日の日差しを浴びた葉っぱはカリッカリになっております。

 

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「チューリップが葉っぱを食べとるー!!!」の中学生の声に呼ばれて。まさかの落葉場所(笑)

 

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歌舞伎公演のための1500席。いつもは〈くすかき〉して掻き山に行くはずの葉っぱたちが気になる。

 

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絵馬堂前、天満宮幼稚園前の樟。

 

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園庭で成長していく掻き山。

 

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今日もしっかり掻き山が立ちました。

 

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今年最後の〈くすのこうたき〉。まずは昨日蒸留した樟脳回収から。さぁ採れてるかな?

 

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一粒もこぼさないように慎重に回収。

 

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バッチリ収穫できました。

 

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今日の蒸留スタート。

 

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樟脳が出てきた。

 

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水滴の表面に白く結晶化しているのが樟脳です。

 

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山でタケノコゲット。

 

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「薪割りしたい」その一言に意志を感じた。

 

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しばし待つ。樟脳の香りに誘われ、この1年を振り返る。

 

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鬼すべ堂の藤。藤が咲く頃に〈くすかき〉は毎年会期を終える。始まるとあっという間に終わりがくる。

 

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鬼すべ堂と水蒸気蒸留装置と樟若葉が芽吹いた山。

 

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彼らはこの山を知っている。タケノコの生える場所も粘土のある斜面も。

 

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18:30からの歌舞伎公演終了直後の天神広場。


くすかき十五日目。ツツジが咲いたので後半です。

くすかき十五日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者30人)。10:00-15:00〈くすのこうたき〉(参加者12人)。16:00〜の〈日々のくすかき〉は歌舞伎公演が開かれるため中止。

 

桜が終わり、ツツジが咲いた。藤の花のつぼみが膨らんでいる。〈くすかき〉会期の3週間は週替わりで花が咲く。最初に桜が咲いて、次にツツジが咲いて、最後に藤が咲く。

 

ツツジが咲いたということは、もう会期は後半ということ。樟はこれから枝をたくさん落としはじめる。

 

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歌舞伎公演のため、天神広場に舞台が組まれ、イスもずらり。

 

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ということで6:30〜〈日々のくすかき〉は天満宮幼稚園前を〈くすかき〉します。

 

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幼稚園の土俵にも誰かがしっかりと縞模様を入れている(笑)。葉っぱの落ちてくる場所を整える、、、(笑)。12日(火)に、いつもの場所に掻き山は戻ります。

 

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地元の方の玄関先です。こんな風に〈くすかき〉受け入れていただいております。うれしい。「あんまり上手に生けれなかったの。ポスターここで良かったかしら?」とのこと。いやいや美しいですし、ポスターの場所もありがたいです。

 

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〈くすのこうたき〉水蒸気蒸留中。ダブルうちわで扇ぎます!

 

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「あしたはぜったい筋肉痛だ〜」とのこと。

 

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樟脳、採れるかな。

 

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水蒸気蒸留名物の噴火です。蒸気圧が上がって噴火が起きます。

 

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粘土質の土を山から採ってきて補修します。1箇所塞ぐと今度はまた別の場所が噴火。「あーこっちも」「あーこっちもやばいー」「お母さん早くー」「けむりで目が〜」てんやわんやが、また面白い。

 

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ツツジが咲いたので〈くすかき〉後半です。


くすかき十四日目。学校がはじまったので7:00終了目標。

くすかき十四日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者21人)。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者6人)。

 

ここ数日で始業式や入学式があり、春休みが終わり学校がはじまった。〈くすかき〉に参加してくれている小中高校生たちも学校の時間に間に合うように出発しなければならない。その結果、今朝からは6:30にスタートし7:00終了を目標に定めることにした。

 

落ちている葉っぱの量、〈くすかき〉する範囲、集まった人の数や熟練度、といった要素を加味して時間通りに収めるのは、なかなか簡単なことではない。がしかし、見事に7:00に収まるように〈くすかき〉することができた。素直にみんなすごいと思う。しかもちゃんと松葉ほうきを片手に楽しい立ち話も時折しながらである(笑)

 

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今朝の落葉は多かった。天満宮幼稚園の前の樟は真っ赤で小さい葉を落とす。

 

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かなり若葉が目立つようになってきました。

 

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落ちてる葉っぱの量、範囲、人手、経験、それらをバランスよく、会話も楽しみながら時間に収める。

 

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今年の最年少参加者。1歳4ヶ月のりんたろうくん。葉っぱはやっぱり直接手でいきたいようです。

 

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6年1組になりました!いってきます!/はーい!お疲れ様でした!いってらっしゃーい!

 

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7:00に収める。

 

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山かげ亭での制作風景。芳樟袋のパッケージ。中川政七商店さんがご提供してくださっている生地の色は毎年微妙に変化します。春らしい4色の中、今年は黄緑色の評判が良く人気になりそうな予感。


くすかき十三日目。新しい〈くすかき〉のあり方を想像した。

くすかき十三日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者25人)。10:00-16:00〈山かげ亭での制作〉(参加者5人)。

 

掻き山を移動して気づいたことがある。掻き山は近くの樟の木と関係性をつくるということだ。これまで13年間毎年同じ場所で〈くすかき〉を行ってきた。その時に向き合う樟の木は近くにある3本の木だった。今回、週末に歌舞伎公演が行われるため一時的に太宰府天満宮幼稚園の園庭に掻き山が移動してきたのだが、幼稚園には幼稚園の樟の木がある。すると、自然とその樟の木を中心に〈くすかき〉をするようになり、その葉が掻き山に加わり、幼稚園の樟の木と向き合うようになる。

 

太宰府天満宮の境内には約100本の樟の木があり、ナンバリングされて管理されている木は51本存在する。それならば、毎年向き合う樟の木が変わっていくようにすると、51年で同じ樟の木にもどってくるというようなサイクルで〈くすかき〉をすることもできるわけだ。樟の木には一本一本個性があり、生えている場所も境内の各所に至る。ロケーションも葉の特徴も一年ごとに少しずつ変化していく。毎年、向き合う樟の木を変えながら51年かけて境内を旅するという新しい〈くすかき〉のあり方を想像した。

 

「自分が15歳の時に〈くすかき〉して向き合った樟の木はあの木だった」とか、

「あの年の樟の木の場所でする〈くすかき〉が好きだった」とか、

「今10歳だから、次にこの樟の木で〈くすかき〉するのは自分が61歳の時か!」

なんて話がされる未来を想像してみた。

 

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樟のまわりに柵がない。これがこの地の原風景。

 

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宝探しをしているのではありません。枝を拾っているのです。樟は、葉っぱ→枝→花→実の順番に落としていき、季節の変化を教えてくれます。

 

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一時的な設置場所のため柵をコンパクトにしているせいか掻き山がとても大きく見える。

 

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幼稚園に掻き山があると、幼稚園の樟の木と向き合うようになる。この樟は小さくて真っ赤な葉っぱを落とす特徴がある。葉が小さくて赤いのは幼稚園という場所をまるで意識しているかのようだ。