くすかき十一日目。朝7時、6時半の風景にもどる。

くすかき十一日目。6:30〜〈日々のくすかき〉(参加者29人)。10:20-35〈ラジオ出演〉。13:00-18:00〈山かげ亭での制作〉(参加者8人)。最低気温15度、最高気温18度。

 

朝6:30、雨がぱらつきはじめた。これから天気は明日にかけて崩れていく。地面と葉っぱが濡れると〈くすかき〉は〈泥かき〉になってしまう。今朝は時間との戦いとなった。

 

低気圧の影響で、生あたたかい空気の中、時折風が吹き抜ける朝だった。みんな雨を意識しながら、大急ぎで〈くすかき〉をして、30分一本勝負といった感じで、まさに朝を駆け抜けた。

 

朝7時。場を整え、ふぅ〜っとひと息つくと、一陣の風が、パラパラと次々に葉っぱが落ちてきた次の瞬間、あたりは6時半の風景にもどっていた。

 

でもやはり整えた場の上に落ちてくる葉の見え方は違う。明らかに美しいのだ。なので厳密にいうと元にはもどっておらず、場との関係が1回分積層された上に葉が落ちてきているのだ。

 

17年前、〈くすかき〉をはじめるきっかけになった2006年の太宰府の春。あの日もちょうどこんな日だった。

松葉ほうきで樟の落ち葉を掃いて、振り返ると縞模様の上に次なる葉が落ちてきていて、元の風景にもどっていた。これは掃除をしているのではなくて、葉っぱの落ちてくる場所を整えているんだ!場をつくっているんだ!その発見がすべてのはじまり。

 

〈くすかき〉のはじまりを感じられる朝だった。

 

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朝6時。いつもに比べてかなり薄暗い境内。

 

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6時半の落葉風景。

 

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薄暗い空。雨がぱらついて、生あたたかい風が吹いている。

 

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樟の葉の道。

 

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先に枝取り。今日は部活なので制服で参加。もうすぐ新学期がはじまる。

 

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しっかりと葉っぱを集めて、場を整えてっと。

 

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朝7時。6時半の風景にもどる。でもその違いはわかる。