網からお宮に出会う人、お宮から網に出会う人

10時に浅草神社へ。今日は朝から生憎の雨。“そらあみ”は屋外で行うので雨に弱い。基本的には晴耕雨読と考えているので、今日はどうしようか。それでもできることなら網を編みたい。そこで、浅草神社の神主さんに相談してみた。すると、なんと快くテントを貸してくださった。更にテントを設置するところまで一緒にやってくれた。感謝である。

 

この一件に関わらず、浅草神社のみなさんは本当に協力的である。竹が立ってから今日で4日目。毎日顔を会わせ、会話と挨拶を交わし、同じ場所で時間を過ごしていると、日々変化していく“そらあみ”の制作過程を楽しんでくださっているのがよく分かる。竹が立った時は、窓から皆さんで覗いてくれていた。網が編み進むと当然、三編み紋の話になる。

 

徐々にではあるが、網が広がると共に、我々もこの場所に馴染んできているのを実感している。ここに来る側ではなく、ここにいる側になってきている。

 

自分は午後に別件の打合せがあったので、昼に一度、浅草を離れた。

 

夕方にもどってくると、雨にも関わらず、以外にも多くの方がテントの下で網を編んでくれており驚いた。その中のお二人と話をすると、以前に、このお宮で結婚式をされたそうで、久々に2人でやってきたそうだ。その時から、浅草神社の社紋である三編み紋が刻印されたお箸を御夫婦で使っており、毎日、網は見ているとのこと、そして、今日は2人仲睦まじく網を編んでいる。明日から食事時に見るお箸の見え方が変わるね。と話をした。

 

考えてみれば今日会った御夫婦のように、お宮に縁のある人はたくさんいるのだ。地元の氏子さん達はもちろん。結婚式をした人、七五三をした人、お祭りに関わる人。浅草神社というお宮に縁のある人は皆、どこかで網に出会っているのだ。自分は網きっかけで浅草神社に出会ったが、多くの方はお宮での行事をきっかけにして網に出会っている。

 

駅に向かう帰り道、お祭りで使用する法被や地下足袋などを扱っている商店のウインドウに三社祭の映像が流れていた。そこには、網の模様が大胆に入った浴衣を来た人や、襟元のみ網模様の法被を来ている人の姿があった。こうして意識してみると、浅草のあちこちに網が浸透しているのが見えてくる。

テントのサイズもぴったりでした

網と雨

以外にもたくさんの方が編んでくれていました