編む個性

今日は1日雨だったので、三宅島大学本校舎(御蔵島会館)で網を編んだ。午後からクニさんも編みに来てくれた。三宅島の動きとしては、小中学校合同の運動会の予定だったのだが雨で翌日に延期となったため、時間ができた小学生やお母さん、先生などもちらほらと顔を出してくださり、何人かの島の人と知り合いつつ網の編み方を伝えた。

 

小学2年生の少年も、福祉関係の仕事をしている大人も、1本の紐が自分の手元で網模様にとしてつながり、確実に広がっていく様子には同じように感動を覚え、達成感を得る。網は正直である。一段ずつ編み進めていくのだが、一段を編み終えてコマ(網の目の間隔を均等にするためのゲージ)を外すと、ちゃんと編めていたのかどうかが分かる。間違えていたら、どこが間違えているのか一目瞭然なので、間違えた所まで紐を解いてやり直すしかない。誰のせいにもできないし、自分がどこでどう間違えたのかその軌跡が目の前に現れる。単純作業であるが故に、慣れてくると編むリズムや道具や紐が体に馴染んでいくのが分かる。その奥深さにはまり、これ系の作業が好きな人にはたまらなく楽しい時間となる。「これ、はまるわ〜」と声が出ると、自分も同じタイプなので、思わずニンマリしてしまう。

 

そして性格も出る。体が覚えるまで何度でも繰り返し反復する人、何故そうなるのか?理屈で原因を追求する人。ただ単に網を編むだけなのに、その向き合い方に個性があり、編まれた網にも手跡としての個性が見てとれる。そんな個性の集合体であり、1枚の大きな網となった“そらあみ”はなんだか関わりたくなる存在なのである。

はーくんに編み方を伝えました

上手に編めました