ものごとを続けるコツ

太宰府滞在2日目。くすかき13日前。託児とデジタルアーカイブレクチャーでスタートした昨日に引き続き、午前中はボランティアガイドさんへのくすかき紹介、午後は地元のアートNPO 団体である太宰府アートの種が企画する「こどものおみせやさんという」イベントにてくすかきのPR。といった感じで、今日も怒濤の一日を過ごした。

 

10時にお宮の宝物殿の地下にある文化研究所で、太宰府天満宮ボランティアガイド例会というものがあり、そこで30分ほどお時間をいただき「くすかき」の紹介をさせていただいた。ボランティアガイドの方々は、文字通りボランティアで太宰府天満宮を案内している方々である。当然、太宰府天満宮のことは詳しい。境内には計11体の牛の像があるというマニアックな情報まで知っているほどだ。

 

くすかきを参拝に訪れた第3者に説明してもらうにあたって、彼らほどの適任者はいない。ましてや、地元に暮らす方々がほとんどなので、参加してもらえる可能性もある。40名ほどの方が集ったのだが、内10名ほどの方がくすかきのことを既に知っていてくれていた。中には実際に過去にくすかきに参加したことのある方の姿もあった。

 

話をするよりイメージが伝わりやすいと考え、去年のくすかきを10分ほどにまとめた映像を上映し、その後、言葉を加えて、想いや考えを説明した。最初は距離を感じたが、これまで樟の葉を5年間掻いてきて気が付いたことの1つである、“実は樟の木の種類によって葉っぱの形が微妙に違う”という話をしたら、いっきに興味を持ってもらえたようだ。確かにこれはガイドですぐにでも使えるネタである。具体的には、樹齢1500年とも言われる境内最大の大樟の葉は大きく丸いハート型。本殿裏の夫婦樟の葉は大きくて長い形をしている。天満宮幼稚園の前の樟の葉は真っ赤な葉を落とす。といった内容である。

 

くすかきの紹介後、「映像を見て、話が聞けて良かった。感動した」と言ってくださる方もいた。明らかに説明以前より距離が縮まり、心強い方々と仲良くなれた気がした。

 

ボランティアガイドの年齢上限は80歳。今日は2人の方に卒業証書が送られた。

 

ボランティアガイドというものを長い間モチベーション高く維持することは簡単なことではない。お宮は分かりやすい区切りをつくり、めりはりをつくることでモチベーションの維持を保っているのだという。仮に区切りもなくただガイドが続くことを想像すると、うんざりしてしまう。

 

“モチベーションを長く維持するのための区切りづくり”このキーワードは、くすかきにとっても非常に参考になる言葉である。

 

くすかきは一年の区切りとして自然に機能するようになってきた。だからこそ、長く続けることができる可能性があるのだと考えた。ものごとを長く続けるには、継続のための区切りが必要なのである。この日記も、毎日の編集作業として実施しているが、この区切りもまた継続へとつながっている。

ボランティアガイドさん達に「くすかき」を説明。

 

こどものおみせやさん。紙飛行機屋さん以外にも、ユニークなお店がたくさんならんでいた。

 

くすかき屋さんは網袋づくり体験を実施。網袋は樟の葉を入れる袋として、くすかきに登場します。