雪中柱立て

魚々座(ととざ)8日目。 雪が降ったり止んだりを繰り返した1日だった。

 

明日は、いよいよ〈そらあみ〉のお披露目。今日は朝9時に魚々座に集合し、〈そらあみ〉を掲げる6メートルの柱を11本、展示場所となる魚々座からほど近い比美乃江公園の海沿いに立てた。

 

雪が降り、毛嵐(けあらし:海面から立ち上がる水蒸気が冷たい空気に触れて発生する霧)の起こる冬の氷見らしい風景の中での作業となった。

 

ご想像の通り、雪で毛嵐となると、幻想的で風景としては美しいのだが、作業するにはかなり寒く、正直辛いものがあった。11本の柱を立てるには7人で約2時間かかり、全ての柱が立った時には、内数名は手足の指の感覚がなくなっていた。

 

でも、一本、また一本と、一面に広がる白銀の世界に柱が立っていくと、祭りか何かがはじまるような感じがして、気分が高揚する。柱を立てるという行為は、どうやら人を、なんとも言えない興奮状態にするようだ。

 

しかしながら、この極寒の中、7人もの人が朝から作業をしに来てくれたのがすごいと思う。7人中ヒミングスタッフは2名だが、みんな〈そらあみ〉が“自分にとっての〈そらあみ〉”になっているから、こうして、集まってくれたのだと思う。そういった意味でも、掲げる機運は十分に高まってきているように感じた。

 

昼食もみんなで食べたのだが、そこには本当に昔からの祭りの仲間が集ったような雰囲気が流れていた。

 

午後は、全ての網を一枚につなげた。なかなか目数が合わず、最後までみんなで修正を重ねた。何度確認しても、どうしても合わないのは、きっといろんな人が編んでいるから、それぞれ少しずつ指の力の差があったり、気がつかないほどの小さな間違いがあったり、それぞれ人は違うということの現れだということで、最後は納得し、最終的にちゃんと全長60メートルの一枚の〈そらあみ〉となった。

 

午後に駆けつけてくれた女性陣は、どんと焼きという美味しいおやつをその場で焼いて食べさせてくれ、本当にお祭り感が出てきたように思えた。

 

最高の雰囲気の中、明日、雪の〈そらあみ〉お披露目です!

 

 

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橋のそば。左端遠くに見える黒い建物が魚々座。右が氷見漁港。

 

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遠くに見えるのが唐島。この後、雪が降り、毛嵐が発生。

 

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柱建てを終え、魚々座へ。足の指の感覚がありません。みんなで暖をとる。

 

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全部で5枚の網を一枚につなぎ合わせます。

 

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去年から、魚々座入り口を彩り展示されてきた歴代のそらあみ5枚です。4ヶ月に一度新調してきました。古いものは色が褪せていい風合いが出ています。

 

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女性陣が手作りしてくれた。カワハギの味噌汁と、どんと焼き!イカ入りとナガラモ(海藻)入りとどちらも美味!

 

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全長60メートル×高さ3メートルの〈そらあみ〉はが大ザル3つに収まりました。2年間で氷見で編まれた分です。