くすかき9日目。6時過ぎに境内へ。今朝も寒い。我慢できないほどではないのだが、手袋をしてもいいかなといったくらいの寒さ。当然落葉も、さほど落ちていない。
宮司様をはじめ、神職の方々や、庭師の方々など、お宮のみなさんは「今年は樟の落葉が早い」と言う。年々、落葉のタイミングが早くなっているそうだ。温暖化の影響だろうか。20年ほど前は、5月5日の端午の節句の頃が落葉のピークだったそうだが、今年はもう大方落ちてしまったように見える。来年は会期を一週間ほど早めることも検討したほうが良さそうである。
本日、4月12日(火)は、太宰府近辺の小学校の入学式。くすかきメンバーの中にも、今年新一年生になる人がいる。江藤草次くんである。
草次くんは、くすかきがはじまった平成22(2010)年に生まれた。物心がつく前から、両親と兄と、くすかきに毎年参加しており、春になったら、くすかきが必ずある人生を歩んでいる。
大きな樟の木陰で母に抱かれた姿。落ち葉の上をハイハイする姿。根踏みから樟を守る柵をつたって歩きはじめた姿。小さな松葉ほうきを持って、くすかきしはじめた姿。「くすかきする」と言葉を使いはじめた姿。最近は急激に和独楽(わごま)が上手になってきた。といった具合に、彼の成長を樟の杜で毎春見てきた。
落ち葉掃除をする前から、くすかきをしている彼にとって、くすかきとはいったいどんな存在なのだろう。いつか聞いてみたい。
草次くんとくすかきは同じ年。今年で7歳。小学校入学の歳。そして今日が入学式。どんどん成長し、できることが増えていく草次くんに負けないように、くすかきもちゃんと成長しているのだろうか。彼の成長が1つの目安となる。
草次くんの成長とくすかきの成長、、、。いつか、反抗期もくるだろう。誰かを好きになったりもするだろう。太宰府を離れる時もくるだろう。そして、また、大きくなって、子供を連れて、松葉ほうきを持って樟の杜にもどってくる日もあるかもしれない。
樟の木は千年生きる。太宰府天満宮の樟の杜のくすかきで育った彼が、春にもどってこれる場所をつないでいく。
そこには、父がいて、母がいて、兄がいて、友達や、いろんな大人や、大事な仲間がいる。
そして、あのころの自分と、これからの自分がいる。
今朝のくすかきも連続スタイルでやってみました。
前の人の次を掻きます。
カエルの歌の輪唱のように、、、。
江藤草次くん。1年1組出席番号4番。
入学式どうだった?の質問に、「立ったりすわったりばっかり、かんたんやったよ。今日は国語と学活ね」と、少し誇らしげに話してくれた。
本殿前の飛梅の若葉もこんなに大きくなりました。
黄緑で、こんもりしているのが若葉に入れ代わった樟です。
今年の掻き山の成長は遅い。
明後日行われる、太宰府小学校での「くすかき全校生徒向けプレゼン」に向けて、6年生たちと打ち合わせしました。
夕方のくすかき。根っこの周りを小さな松葉ほうきでくすかきしました。おじいちゃんの手が届かないところを掻いているように見えます。
樟若葉。成長しています。茶色と濃い緑の葉はこれから落ちてきます。