TURNフェス搬出。いつものLa Mano。

La Mano11日目。TURNフェスの搬出日。朝7時、千葉の事務所を車で出発し、上野の東京都美術館で展示物をピックアップし、町田のLa Manoへと持っていき、お借りしたものを全て無事に返却することができた。

 

藍染した糸に関しては、施設長の高野さんと話をし、今後の展示も見越してLa Manoに保管してもらえることになった。

 

到着したタイミングがちょうどお昼だったので、お弁当を近くで買い、みんなと一緒に食べて、13時まで、いつも通り、仲間とストーブを囲んでお昼寝。

 

宇佐美くんは糸巻きをし、

平野くんは魅力的な言葉を発信し、

玉置くんは箪笥やチラシの位置を確認し、

枝松さんは詩を書き、

杉尾さんはやすあきさんのことを忘れ、初めましての挨拶をし、

 

本当に、いつも通りのLa Manoだった。

 

食事中にはTURNフェスの話題にも、もちろんなり、みんな楽しんでくれたようだった。

他のスタッフさんも個人的に来てくれた人が何名もいたとのこと。

 

いつも通りのLa Mano。。。

 

とはいえ、TURNフェス後のLa Manoとやすあきさん、やっぱり、ちょっとだけ何かが変わっている。

 

やすあきさんのしていることを少し知ってもらえたのか、

自分のことを知ってもらえたことが、やすあきさんの自信になったのか、

みんなとの関係もまたちょっと近づいた感覚がありました。

 

「これからもこの良い関係を続けていきたいですね。」

「TURN次はいつですかね?やすあきさんとLa Manoの展示、これからの展開も楽しみですね。」

「メンバーさんともだいぶ打ち解けてきたし、スタッフとしてこき使いたいな。」

といったうれしい言葉も、スタッフのみなさんからいただきました。

 

自分も同じ気持ちです。

 

あと変わっていたのは、La Manoの玄関前の桜が咲いていました。

 

アーツカウンシル東京のみんな、アーティストと他の施設のみんな、たくさんの関係者、そしてLa Manoのみんな、今後とも、微細な変化に気が付けるような仲間とTURNという場を広げていきたいと、あらためて感じました。今回は本当にお世話になりました。

 

TURNフェス、楽しかったです!!!

 

IMG_1480_s

ちょうどお昼のタイミング!みんなで食べると美味しい〜。

 

IMG_1482_s

やっぱりLa Manoは息が深く吸える場所です。

 

IMG_1486_s

桜と織り工房のセグンダ。

 

IMG_1488_s

朋之さんは新作。魚シリーズを刺繍中。

やすあきさん「かえります」
朋之さん「さようなら」
やすあきさん「さようなら」

TURNフェス3日目。「弱さ」こそ、人間のアイデンティティー。

東京都美術館6日目。TURNフェス3日目。最終日。

 

自分の展示空間は、3日間通して毎日トークセッションが行われる会場でもあった。結果、他のアーティストや施設の交流や作品のことも詳しく知ることができ、良い機会となった。

 

どの話も興味深いものばかりであったが、その中でも、とてもインパクトに残った話がある。

 

それは、「〈弱さ〉こそ、人間のアイデンティティーである」という話。

 

我々人間は、猿から分岐し、独自の進化を遂げた生き物。分岐した当初は、ゴリラやチンパンジーなんかと比べたら、力も弱く、同環境で生存競争に勝つことは難しい。なので、人間はそこから離れ移動するしかなかった。そして、知恵を使って生き延びてきた。現在、この星の支配者のようにふるまっているが、我々人間のアイデンティティーは〈弱さ〉であり、それを忘れてはならない。

 

という話であった。

 

障害者は現代において社会的弱者として扱われる。そして社会に居場所が限りなく少ない。しかし、我々人間のアイデンティティーは〈弱さ〉である。アイデンティティーである〈弱さ〉を内包しない社会はどうなるか?言うまでもない。現代社会の諸問題がすぐにイメージできる。自分たちが強者であるように勘違いし、弱者を排除する。それは〈弱さ〉をアイデンティティーとする生き物が自分自身を排除している行為と同じである。窮屈な社会になって当然である。自分で自分を排除しているようなものなのだから、、、。社会の中に弱者がいるから、〈弱さ〉というアイデンティティーを内包することができるから、はじめてバランスがとれるのである。自分たちがどこから来たのか?それを忘れてはならない。

 

我々は弱さから来たのだ。弱さからはじまったのだ。それを忘れてはならない。

 

我々人間のアイデンティティーである〈弱さ〉を大切に、それを中心に抱いて、そこから始まる社会こそ、これから育むべき世界である。

 

最初はみんなはじめてだから、今の価値や常識から離れることは、誰だって怖い。

 

でも少し勇気をだして、新らしい価値の地平の広がる、なつかしい未来にダイブするのだ。

 

人間であるという、自分の〈弱さ〉をもう一度手に入れるために。

 

IMG_1469_s

水平線を上がったり下がったり、日の出や日の入の時、太陽が見ている景色。


TURNフェス2日目。展覧会ではなくフェス。

東京都美術館5日目。TURNフェス2日目。

 

ここは美術館ではあるが、行われていることは、展覧会ではなくフェスである。

 

それぞれのアーティストが自分のつくった空間におり、ライブでその場を運営し、オンゴーイングで場作りしている。

 

壁の向こうの盛り上がりを感じたりする。

 

美術関係者から、「この展覧会が3日間だけなんて、もったいない!ふつうの美術館だったら1ヶ月まわせるよ。」とありがたい言葉が多くあったが、ライブをしている当事者たちからしたら、「3日間だからできるんです。それ以上は心身ともに無理です」との声があがる。

 

まさにフェスである。

 

IMG_1452_s

お母さんとお父さんと娘で糸巻きしてみる。

 

IMG_1457_s

一人で糸巻きしてみる。

 

IMG_1461_s

TURNの各作家と交流施設のトークセッションも水平線の下で行われた。

 

IMG_1463_s

新しい価値観へダイブし、その中で過ごす人たちが透過して見える。

 

IMG_1465_s

糸が揺れると、水面のように世界が揺らぐ。


TURNフェス1日目。東京都美術館の展示空間で寝る。

東京都美術館4日目。TURNフェス初日。9:30に開館すると、すぐにプレスツアーが行われた。驚くほど大勢の取材関係者がいっぺんにやってきて、若干後ろに仰け反りながら作品解説をする。

 

「この作品タイトルは『New Horizon』。クラフト工房La Manoという施設のみなさんとの交流を通して藍染した糸で、水平線をつくりだしました。来場者の方々が新しい価値観の地平へ飛び込むイメージです。

 

自分自身、就労支援が必要な方や障害を持った方のいる施設と交流するのは初めての経験だったので、最初に施設に飛び込む時は緊張しました。しかし、La Manoには、ずっと喋っている人、ずっと黙っている人、歌を歌っている人などなど、本当にいろんな人がいて、この藍染のグラデーションの色幅ように、人の色幅があり、自分もそのままの自分でいていいんだ。と思えるような、自分にとっては安心感のある居心地の良い場所でした。

 

La Manoでは、自分は最初に名前(呼び名)を与えられました。次にそれぞれに、できることできないこと、得意なこと不得意なことをわかった上で、工房での仕事であり、役割が任せられます。そうして自分の居場所ができていきました。

 

工房では、絞り、染め、織りなど、それぞれのセクションに分かれて仕事をしているのですが、それぞれが緩やかにつながり連動し、質の高い美しい商品が生まれる工房空間には、それぞれの存在が一本の糸でつながっているようなイメージがありました。

 

今回の展示は、人の色幅のような藍のグラデーションと、緩やかにそれぞれの存在をつなぐ糸。La Manoの工房空間の魅力や空気感を、ここに持ってくる試みです。

 

そして、TURNという新しい価値観の地平(水平線)であり、海にみんなが飛び込んでいく。というものです。」

 

、、、、、というプラン説明としての作品解説をしているが、オープンしたてということもあり、自分も含めて、空間が硬い。なんというか、ぎこちないというか、やりたい感じと違う、、、。午前中、サポートスタッフさんと一緒に糸巻きをしてみたりしたが、場があまりイメージ通りには機能していない、、、。

 

12:30すぎ、La Manoのみんなが見に来てくれた。宇佐美くんは迷わず、糸巻き器の机に座って糸巻きをはじめた。この瞬間、展示空間の何かが動きはじめた。

 

他のみんなは、それぞれに楽しんでくれていたようだった。踏み台から海面を眺めて、毎日詩を書く枝松さんは「波のようにねじれてるオーロラのカーテンみたい」。記憶に障害のある杉尾さんは、一緒に染めた糸であることは覚えていないが、この藍の糸でできた海の風景にとても感動してくれていた。平野くんは「潜水気分だよぅ」と最高の感想をくれた。玉置くんはいつもどおりに静かにじっとそこにいた。

 

詳細はLa Manoブログをどうぞ→http://la-mano.seesaa.net/article/434663197.html

 

そして、宇佐美くんが糸を巻き終える頃になると、みんなビーズクッションを使って、一休み。というか、お昼寝。お昼過ぎという、いつもLa Manoが昼食後にそれぞれ昼寝する時間帯と重なったということもあってか、その光景はまさにLa Mano。藍染し、糸を干し、糸を巻き、お昼には昼寝。自分が今回作り出したかった空間である。

 

いつもとはちょっと違うけれど、いつもどおりにふるまってくれる彼らに憧れて、自分も一緒に眠らせてもらった。いつものLa Manoのお昼休憩のように。美術館の展示空間で、ゴロリと横になって眠るのは初めての経験だった。La Manoのみんなから、この空間はこうして使うんだよ(笑)と体現説明してもらっているようだった。ここで作品は完成し、この空気感を3日間つないでいくのが今回の自分の役割となった。

 

施設長の高野さんが言っていた。「メンバーさんにとっては藍糸や糸巻き器など普段見慣れたものがあって、この空間がLa Manoっぽかったから、みんな安心したというのもあると思いますし、やすあきさんとの関係もこれまでの交流でちゃんとできていたから、はじめての場所だったけど、やすあきさんがいて、La Manoの道具があって、お昼というタイミングもあって、あんな風に寝たりできて、安心して過ごせたのだと思います。みんなも、楽しんでいたみたいですし。とても良い機会になりました。ありがとうございます。しかし、藍の糸をこんな風に展示して見せるなんて驚きました。」

 

とてもありがたい言葉だった。

 

14時すぎ、La Manoのみんなを見送る。それぞれに、「さよなら、見に来てくれて、ありがとう」と伝えた。いつも通り、ひと言も言葉を交わさなかった玉置くんが、別れ際、手のひらをこっちに向けて上げた。自然に自分の手のひらを合わせた。

 

やすあきさん「玉置くん。今日は見に来てくれてありがとう。またね。さようなら」

玉置くん「やすあきさん、、、すき、、、」

やすあきさん「ありがとう、、、。」

 

La Manoのみんなが来てくれなかったら、硬いままの空間だっただろう。いつも通りにふるまってくれたLa Manoのみんなに憧れを覚えた。最後に作品空間を完成させてくれたことに、心から感謝している。

 

IMG_1417_s

オープン当初。空間はまだ硬く、ぎこちない。

 

IMG_1419_s

La Manoの宇佐美くん登場!迷わず席について、糸巻きをはじめてくれた。

 

IMG_1423_s

宇佐美くんがいつも通りに糸を巻くと、空間が徐々に動きだす。

 

IMG_1428_s

徐々に東京都美術館の展示室にLa Manoの空気感が流れ出す。

 

IMG_1430_s

いつもと違う場所だけど、La Manoにある見慣れた道具と、一緒に染めた藍の糸。

 

IMG_1435_s

いつもどおりのふるまいをするLa Manoのみんなに憧れを覚えた。

 

IMG_1437_s

この空間ではこうやって過ごすんだよ〜(笑)と言っているかのようだった。

 

IMG_1438_s

平野くん「潜水気分だよぅ」

 

IMG_1439_s

ひと仕事終えた宇佐美くん。くつろぐ。

 

IMG_1441_s

いつも静かな玉置くん。玉置くんがいると自分は安心する。

 

IMG_1443_s

La Manoのみんなと一緒に記念写真!!!


TURNフェス展示設営3日目

東京都美術館3日目。TURNフェス展示設営3日目の最終日。いよいよ明日からTURNフェスがはじまる。9:30〜17:30までかけて、時間一杯でどうにか空間は出来上がった。

 

藍染された糸で水平線を描き出し、新たな海景が生まれた。

 

明日La Manoのみんなが見にきてくれる。どんな反応があるのか、、、。

 

自分にとっては、その瞬間がある意味、作品の完成であり、今回TURNフェスに参加している目的の全てがそこにある。

 

IMG_1398_s

やっと空間の半分まで来ました。

 

IMG_1400_s

糸玉は1つ、また1つと、徐々に水平線へと形を変えていく。

 

IMG_1402_s

糸を結ぶのもだいぶ慣れてきました。

 

IMG_1405_s

踏み台に乗ってみるとこんな感じです。

 

IMG_1406_s

下から見るとこんな感じです。

 

IMG_1408_s

完成!藍糸の水平線!

 

IMG_1410_s

海中から水面を仰ぎ見る。

 

IMG_1413_s

海上から水面を眺める。


TURNフェス展示設営2日目

東京都美術館2日目。TURNフェス展示設営2日目。9:30〜17:30まで、ひたすら糸を張った1日だった。藍染した糸を壁から壁まで8m間隔ある展示空間を結ぶように2㎝ピッチで設置していく。1.5m進むのに約1時間かかる。藍染した糸で少しずつ水平線を描き出していった。それはまるで、空間に青い色鉛筆で線を描いて色を重ねていくような仕事だった。

 

IMG_1378_s

La Manoのみんなと一緒に藍染した糸。La Manoの宇佐美くんが糸巻きしてくれ、糸玉になりました。色も形も美しい。

 

IMG_1381_s

さて、この空間に糸を張って水平線を描き出します。

 

IMG_1382_s

糸を張る高さは約2mの位置。

 

IMG_1385_s

先は長い…

 

IMG_1390_s

ひと結び、ひと結び…

 

IMG_1392_s

空間の奥から手前に向かって、藍色の色鉛筆を塗っているような感覚になります。次は薄い藍にしよう。その次は白を入れて、その手前は濃い藍を入れてみようか…

 

IMG_1393_s

水平線を一本ずつ足して、徐々に海面が現れてきました。

 

IMG_1397_s

藍の糸で描く水平線。


TURNフェス展示設営1日目

東京都美術館1日目。TURNフェス展示設営1日目。9:30〜17:30まで、ひたすら垂木に釘を打った1日だった。4mの垂木に2㎝ピッチで釘を打っていく。1本の垂木に200釘。それが全部で8本あるので全部で1600回。2人で手分けして1人800本の釘を打った。


TURNフェス搬入

La Mano10日目。朝9時La Mano到着。今日はTURNフェスの搬入日。La Manoで藍糸や道具類をピックアップし、東京都美術館へと搬入した。

 

千葉の事務所を7時に出て、9時に町田のLa Manoに到着し、展示物を積み込み、お昼をLa Manoのみんなと一緒に食べて、13時に出発。15時に上野の東京都美術館に到着し、展示入れ替えのため搬入経路が大混雑の中、なんとか搬入を済ませ、明日からはじまる展示設営での必要資材を買い出し、18時頃に千葉の事務所へもどる。

 

なんだか東京をぐるっと時計回りにドライブしたような1日だった。

 

La Manoの昼食後の昼寝の時間が愛おしい。

 

昨日の朝まで瀬戸内海の島にいたと思うとなんだか不思議な感覚になる。

 

瀬戸内海から内なる海への移動だったとも言える。

 

IMG_1360_s

この雰囲気を東京都美術館にもっていく。

 

IMG_1366_s

普段使っている道具には、とてつもない存在感がある。

 

IMG_1377_s

昼食後の休憩時間。ストーブのまわりに集まってお昼寝してます。


瀬居島の〈そらあみ〉完成。編みあがり。

沙弥島滞在26日目。瀬居島の〈そらあみ〉が完成。今日の瀬居島をもって、全てのワークショップが終了した。沙弥島があとほんの少しだけ残っているが、5島全ての〈そらあみ〉がほぼ全て無事に編みあがった。

 

3年ぶりに与島五島のみなさんに一緒に編んでもらい、今年一番聞こえてきた言葉をまとめると、

 

「あんたが来ると、こき使われるからなぁ〜。えらいで〜。もう来んでほしいわ〜」である。

 

漁師が言う この言葉には活字では伝わらない本当の意味がある。

 

みなさん最後まで一緒に編んでくれた。それが全てである。

 

漁に出る貴重な時間を割いて、お休みの日の大切な時間を使って、〈そらあみ〉を編みに来てくれた。自分の網を直さなければならないのに、〈そらあみ〉を編んでくれた。たくさんの美味しい差し入れをしてくれた。たくさん漁の話、島の話をしてくれた。一般参加者にも編み方を丁寧に教えてくれた。

 

3年に一度、色のついた網を編んでくれと、言ってくる面倒な奴がいる。島からしたらいい迷惑である。でも、3年に一度くらいは陸の連中に自慢してほしいのである。島では、こんなにも美しく、豊かに、この星と海と人と向きあい、生きているということを。我々が忘れてしまい、今、必要としているものがここにあるということを。

 

与島五島のみなさん。今回も本当に、ご迷惑をおかけしました。でも3年ぶりに一緒に編めて、とっても楽しかったです。面倒なわがままにお付き合いいただき、ほんとうにありがとうございました(笑)。

 

言うまでもないが、〈そらあみ〉は与島五島のみなさんが編んだものである。

 

完成した網の目の向こう側に、海と向きあい網を編んで命をつないできた島の方々の、我々の先人の、美しい暮らしを、その生き様を想像してもらいたい。〈なつかしい未来〉を見に来てほしい。

 

未来はいつだって海の向こうからやってくる。。。

 

いや、先人たちは、海の向こうを見つめ、汀に立ち、そこから未来を見出してきたのである。

 

未来は待つものではない。自ら見出すのものである。

今年の〈そらあみ〉は汀に立ちます。

 

自ら未来を見出しに是非いらしてください。

 

島、海、波、風、潮、雲、星。〈そらあみ〉が捉まえる地球の息吹が波打ち際で待っています。

 

ちなみにそれらは漁師が毎日向き合っているものです。

 

IMG_1335_s

隣同士を編みつなぎます。

 

IMG_1336_s

記念写真!

 

IMG_1344_s

どんどん一枚の網に仕上がっていきます。

 

IMG_1348_s

千鳥(ちどり)と呼ばれる編み方でつないでいます。

 

IMG_1352_s

おい!裾が合わんぞ!(笑)。だれや?目数まちごうたんは〜?(笑)


沙弥島の〈そらあみ〉完成間近。あとは仕上げとくわ。

沙弥島滞在25日目。沙弥島の〈そらあみ〉は完成間近。最後の部分は、また別の日に島の人が寄って仕上げてくれるということになった。

 

沙弥島は、そらあみを設置する島。網を編んでいると自然と島の方々と展示設営や会期中の作品運営の話になる。

 

自治会長「五十嵐さん。今回は海の上に設置するやろ。せやから潮が引いとる時はええけど、満潮時には網が下ろせんぞ」

五十嵐「そうなんですよ。なので、潮の時間を見て、風が吹く時には、あらかじめ潮が引いた時に先に下ろさんといかんのです」

自治会長「それでも、春はこのあたりは西風が急に強く吹く時があるからな。気をつけないかんぞ」

五十嵐「はい。いちおう、一級建築士の方に強度計算をしてもらって、台風などの風速30m以上の時は下げないといけませんが、それ以外は大丈夫な構造になっております」

 

とはいえ、風は突然起きる。

 

強風時、そらあみは下げる。自分は会期中ずっと島にいることはできないので沙弥島の方々にその管理をお願いすることになる。故に、その最終判断をし、実際に網を下げるのは島の方達となる。一緒に作ってきたという実感と、その間に培ってきた信頼関係なくしては、この作品は成立しない。

 

約1ヶ月間滞在し、島の方々と網を編む時間を重ねて、浜からそらあみが島の方々との関係性をもって立ち上がっているように見えたら作品は完成を迎える。

 

約1ヶ月間、積み重ねてきた行為と時間が可視化される網の目の数は、信頼関係そのものとも言える。

 

IMG_1329_s

完成まであと少し。